打撃に加え、走塁でも勝利に貢献した大谷(C)Getty Images

 ホームランキング独走の大谷翔平がまた圧巻のプレーを見せた。

 エンゼルス大谷翔平は現地時間6月26日(日本時間27日)に行われた本拠地でのホワイトソックス戦に「3番・指名打者」で先発出場。1点を追う4回の第2打席に3試合ぶりとなる26号ソロを放った。

【動画】9回、大谷、トラウトの重盗でチャンスを拡大、サヨナラをもたらしたシーン

 この日から行われたホワイトソックスとの4連戦は試合前までで21号をマークし、ジャッジ(ヤンキース)を抜いて本塁打争いで2位となったルイス・ロベルトホワイトソックス)との直接対決が注目を集めた。

 そのロベルトは初回にいきなり22号ソロを放って存在感を示すと、大谷も負けていない。4回の第2打席。相手先発右腕のディラン・シースの内角スライダーを完璧に捉え、右中間に運んだ。打球速度113マイル(約182キロ)、飛距離446フィート(約136メートル)の特大弾、これには打たれたシースもがっくり、中堅を守るロベルトも眼前での特大弾に呆然とするしかなかった。

 この一発で再びロベルトとは4本差、シーズン53発ペースにのせた。62打点とし、本塁打、打点ともに両リーグ単独トップで二冠に躍り出た。

 一方、この日、注目を集めたのは終盤の攻防にもあった。1-1で迎えた9回、無死からマイク・トラウトが四球で出塁すると、続く大谷も四球を選んだ。無死一、二塁となり打席には4番のブランドンドゥル―リー。迎えた3球目、二走のトラウトが走ると、息を合わせて大谷も続き、ダブルスチールを決め、チャンス拡大に貢献。最後は新加入のマイク・ムスタカスの打席で暴投があり、その間三走のトラウトが激走、ホームに生還し、2-1と劇的なサヨナラ勝利を飾った。

 この勝利について試合後のフィル・ネビン監督はまず大谷のホームランに関して「ショウへイが今日とても手強かった投手の素晴らしい球を捉えた。彼はとても集中していた」と称賛。打線が抑えられていたシースに対して、甘く入ったスライダーを完璧に捉えた場面をたたえた。

 その上で9回の攻防についても言及した。大谷が9回無死一塁から四球を選び、その後トラウトとダブルスチールを決めた場面を振り返り「あの(9回の)四球はとても大きかった。あれはなかなか見送れるものではない」とよく踏みとどまれたとした。続けて「そして塁に出たら足を生かした。彼はオールラウンドな5ツールプレーヤーだ」と称賛の言葉が止まらなかった。

 打って投げて走って―、まさに野球の醍醐味を全身で体現し続けている大谷。米球界で定着した「ユニコーン」の暴れっぷりはまだまだ続きそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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