後半戦での復活が期待される佐藤(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 6月23日からのDeNA戦に3連敗を喫した阪神交流戦に入ってから調子を落としているが、その要因として打線が湿っていることが挙げられる。絶好調だった5月のチーム月間打率.261だったのに対して6月は.210ととにかく打てない。打線を積極的に組み替えるなど、岡田彰布監督も手を尽くしているが、なかなか成果に結びついていない。とうとうしびれを切らしたのか、25日に打点数がリーグ6位の佐藤輝明の二軍降格を決めた。

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 ポイントゲッターの不在は低迷している阪神にどういった影響を与えるのだろうか。現役時代にロッテで活動した里崎智也氏が佐藤の二軍降格について話した。まずDeNAとの三連戦を振り返る中で、「タイガースのキーマンはサトテルとノイジーだと思うんだよね」と口にして、「1、2番のジョイントになってノイジーがつなげる。クリーンアップが育てたやつをサトテルが返す、みたいな感じ。勝ってる時ってノイジーとサトテルはめっちゃ打ってたと思う」とコメント。

 近本光司中野拓夢の1、2番は出塁率が高く、足も使えるためチャンスメイクに長けている。4番に座る大山悠輔も得点圏打率.333と悪くない。好調の上位打線の間に入る選手が重要になってくるが、佐藤は6月の月間打率.179、ノイジーは6月の月間打率.143とどちらも精彩を欠く。阪神が勝てなくなった時期とキーマン2人が打てなくなった時期が重なる。3番、5番の復調、もしくは誰を新たに起用するかが必要不可欠だ。

 また、佐藤の二軍降格という判断には「オールスター前の10日間は俺はめっちゃいいと思う」と評価。「どうせ一軍に置いてても使わないんだったら、二軍の試合に出して調子を上げて、10日間なんとか踏ん張って帰ってきて打ってくれるようになったほうが良い」と語った。

 最短となる7月上旬の一軍昇格となれば、前半戦が終了する7月16日までの数試合をリフレッシュした気持ちで戦える。加えて、佐藤はオールスター出場の可能性が高いが、1週間はリーグ戦からの緊張感から解放され、気持ちを整えて後半戦に臨むことができるはず。

 一軍復帰のためには二軍で結果を出す必要があるが、佐藤は25日の中日戦に出場して5打数3安打と格の違いを見せており、二軍降格が良いリフレッシュ期間になっている様子。佐藤がコンディションを上げて戻ってくれば、再び勢いを取り戻すことだろう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

二軍降格の佐藤輝明を球界OBが評価「オールスター前の10日間は俺はめっちゃいいと思う」