私立恵比寿中学を2022年12月に卒業した柏木ひなたが、ソロシンガーとしてデビュー曲「From Bow To Toe」を6月28日に配信リリースする。グループ時代から「歌唱力がすごいアイドル」としてテレビ番組や各種メディアで評価されてきた柏木が待望のソロデビューとなる。ソロデビューを控えた6月上旬、歌への想い、私立恵比寿中学卒業後の活動などを語ってもらった。

【撮りおろしカット】金髪スタイルで微笑む柏木ひなた

■ソロデビューを控えて・・・「楽しみ」という気持ちが一番大きい

ーーソロデビューおめでとうございます。今の気持ちを言葉にしていただけますか。

ありがとうございます。やっぱり卒業してから半年ぐらいの期間でこうやってソロデビューをさせていただけるっていうことに本当に感謝してます。ファンの方ももちろんグループ(私立恵比寿中学)時代の私が好きな方もいらっしゃったと思うんですけど、ソロになっても応援して頂けるっていうのはほんとに嬉しいです。楽しみっていう気持ちが一番大きいです。

ーー不安やプレッシャーよりも、楽しみ、ワクワク、という感情でしょうか?

はい、とてもワクワクしてますね。

ーーソロデビューを発表してファンの方達からどのようなメッセージが届いていますか?

エビを卒業する時は寂しいという声をたくさんいただいたんですけれど、それと同時にソロでやっていくっていうのもブログで書いたので、楽しみにしてくださっている方がいてくれることは嬉しかったですね。3月の誕生日にメジャーデビューを発表した時は「こんなに早くひなたのソロの歌が聞けるとは思わなかった」っていう風に言っていただけました。

■しっかり休みつつ、ソロの準備で慌ただしかった半年

ーー私立恵比寿中学では、2022年12月16日の大学芸会のステージがラストでした。そこから約半年でソロデビューとなりますね。ソロが始まるまではどういう期間だったのでしょうか。

卒業して最初の1~2カ月ぐらいの頃はカレンダーの撮影とかありましたけれど、その後はゆっくりとお休みで過ごさせていただいていました。私立恵比寿中学では約12年間やってきていたので、一旦お休みというか、ゆっくりしようかなって。家でゴロゴロしている日もあったり、リラックスして過ごしていました。

2023年2月の中旬以降はソロデビューに向けて楽曲を決めるところからスタートして、今回は楽曲制作の会議の段階から自分も参加させていただいて楽曲を決めていきました。3月4月5月とか今の6月もそうですけどソロデビューに向けてレコーディングや準備で忙しくさせてもらっています。

ーーしっかり休んで、ソロの活動準備もバリバリやられていたんですね。楽曲の打ち合わせとありましたが、柏木さんの意見やアイデアが反映されていくのでしょうか。

エビ中時代は「決まっているものを渡されて形にする」ということをしてきましたが、今は一人なので全部自分でやらなきゃいけないですし、自分がどうやりたいか、何か好きなこととかもやっていきたいなと思ってるので、打ち合わせから入らせていただいています。

ーーエビ中時代からもダンス部長として動かれていたり、ダンス割りやパフォーマンスのプロデュース的な動きをされていましたよね。

はい。今後は個人で表現していくっていうことですね。

エビ中卒業は、アイドルとしてやり切った満足感

ーーソロデビュー発表の際に、「レーベルの先輩であるエビ中さんに教えてもらいながらやっていきます」というようなユニークなコメントを発信されていましたね。一人の活動になって、離れたからこそ感じるエビ中への想いやソロとの違いを言葉にしていただけますか?

やっぱり一番の違いは「本当に両隣に人がいない」っていうところをすごく実感しますね。今まではたくさん人数がいて本当に賑やかな環境だったんですけれど…一人だと意外と静かなんだなって思ったり、ちょっとまだ慣れてないところもあって、ふと寂しいなって思ったりとかもするんですが、ソロになってやっていく中でこの環境にも慣れていていくと思います。もともとやっぱり責任感を感じる方だったんですけど、一人の方がより今まで以上に責任感っていうのは強くなりますね。ソロなので、全部自分次第で変わっていくので、どう行動するかは先を想像して決めていかないと、と思っています。

グループを離れた今もエビ中の活動は見てますし、Twitterとかで流れてきたりするので見ているんですけど、やっぱり変わらず「見ていて楽しいって思えるグループ」だしみんなの頑張りや成長がたくさん評価されてるところを見ると嬉しいです。

ーー確かに…人生の半分以上、12年もグループでやってこられたので、半年そこらでソロ活動には慣れないですよね。

エビ中として私が立った最後のステージの次の日が、新体制のお披露目ライブいうのもあったんですけど、「ああ自分はもうエビ中じゃないんだな」って卒業に関しては意外とすぐに感じることができて、普通に客観的にエビ中を応援することにシフトチェンジできました。

ーーそれは、エビ中として、アイドルとしてやりきったというような思いがあったからでしょうか。

そうだと思います。今のエビ中は、姉さんメンバーと、妹メンバーで分かれているみたいに

年齢が離れてる感じが良いバランスになって出ていると思います。

■デビュー曲「From Bow To Toe」は『ショーが開ける』イメージ

ーー柏木さんソロデビュー楽曲について伺います。エビ中ぽくも聞こえるし、ソロ曲としても聞こえる、いろいろな受け取り方ができる曲だと思いました。「お待たせ」「大好き」というメッセージも感じて、柏木さんの想いが詰まった楽曲だと受け取りました。柏木さんが込めた想いは?

元々の楽曲は洋楽で全編英語の歌詞だったんですよ。デビュー曲を決めるとき、会議から参加したんですが、100曲近くあった中からワンコーラスずつ聞いて、「これいい!」「いいけど歌唱が難しそうだね」「これを歌ってほしい」「これ歌いたい!」とかどんどんどんどん意見を抽出していって、さらにまた会議してって感じで最終的に決まったんです。

私の意見も、「どういう歌を歌いたいか」という打ち合わせが一番最初にあったときに「自分が歳を重ねても長く歌い続けられるような楽曲を歌いたい」とお伝えしました。「今だから歌える」「今しか歌えない」曲じゃなくて、とにかく歳を重ねても長く歌い続けたいと。楽曲にもいろいろ流行がありますけど、そこに私はあんまり流されたくなくて、自分がしたい表現と、みんなが求めてるものを両立させていきたいっていうお話しをさせていただきました

もうひとつ大事にしたいことは、色々なジャンルを歌いたい、新しいものに挑戦していきたいということでした。いい意味でみんなが想像してるものを裏切りたい、っていうところが自分の中にありました。エビ中でも本当にいろいろなジャンルを歌ってきたので、今まで学んできたことは絶対に残しておきたい、そんな話を重ねてこの曲に決まったんです。自分のソロということで第一弾だし

本当に「ショーの幕開け」のようなイメージで新しい扉を開きたいということでこの曲を選びましたね

ーーそうそうまさに、「ショーが開ける」ような印象ですね。ミュージカルというわけではないですけどそういう印象の楽曲ですね。時代や流行に左右されない音楽を届けたい想いがあるんですね。

本当にたくさんの楽曲があったんですが、私もソニーミュージックさんも「これだね」ってみんなの意見が一致しました。受ける印象が人によって違うのもいいなって思います。やっぱり長く好きでいてもらいたい、長く聴いてもらえたら嬉しいなって思います。

ーー特に注目してほしいポイントはどこでしょうか

やっぱり自分がこうやってステージに立てたり音楽活動できるのは、応援してくれるファンの方がいてくれるからですし、だからこそ歌詞には「感謝」や「これからの期待」とか「待っていてくれてありがとう」という要素は入れたいなと思って、クリエイターさんたちの力をお借りしてこの歌詞になりました。歌詞からは私からの気持ちを受け取ってもらえるんじゃないかなと思います。

■大好きな“歌”を多彩に届けていきたい

ーー今後のソロ活動で、より楽曲制作に関わることも増えていきますか?例えば作詞に挑戦するとか?

歌詞や制作にチャレンジしたい気持ちはあるんですが、まだまだ勉強不足なので、ソロの活動や楽曲を通じて伝えたい想いを育てていきます。自分が何かを伝えたいタイミングで挑戦できるように少しずつ勉強しておこうと思っています。

――柏木さんはグループ時代からも、歌唱をたくさんの方に評価されて、自分の好きなことをやっていきたいことを着実に進めているようなイメージがあります。柏木さん流の楽しく生きるコツや自分らしくあるために気を付けていることがありますか?

仕事でもプライベートでもやっぱり好きなことを見つけるっていうのが一番いいと思います。私はそれがありがたいことにお仕事にもなっているので、好きなことで頑張らせていただけてるっていう状態なんです。好きだからそこに向かって頑張るっていうのは当たり前なんじゃないかなと思って。やっぱり「好きなこと」が自分の中で一番のパワーになると思いますね

あとは、たぶん母の影響もありますね。自分が生活とかお仕事とかをする上で「ちゃんと自分の言動に責任を持つように。毎日が当たり前じゃないんだよ」ってずっと言い続けてくれていた教えは大きかったかなと思いますね。

ーー最後に、今後の柏木さんのシンガーとしての活動についてお聞かせください。

今回はソロデビュー曲ということで「From Bow To Toe」という楽曲を配信させていただきましたが、

また7月12日にEPも配信させていただきます。今回の「From Bow To Toe」を含めた5曲を配信という形になります。自分の楽曲が増えるっていうのはすごく嬉しいですし、その楽曲たちもジャンルが多彩なので自分の歌を色んな角度から楽しんでいただけるようなものになっていると思います。曲が増えるからこそライブも今後やっていきたいなと思いますし、私はライブがやっぱり一番大好きなのでみんなと一緒に楽しい空間をまた作っていきたいです。自分が好きなことでこうやってお仕事をさせていただいて、ソロデビューもさせていただくからには 「柏木ひなたの第二章の始まり」として、ジャンルにとらわれずいろいろな人の記憶に残るような楽曲をたくさん歌っていくアーティストになりたいです。

柏木ひなた/※ザテレビジョン撮影