ターボチャージャー用精密圧縮機ケーシングを製造する無錫錫南科技(301170/深セン)が6月27日深セン証券取引所の創業板に新規上場した。公開価格は34.00元に対し、初値は19.12%高い40.50元だった。終値は同20.59%高い41.00元だった。
 
 同社は2005年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。自動車の軽量化に寄与するアルミ合金部品の研究開発、製造、販売を主業務とする。主な製品はターボチャージャー用精密圧縮機ケーシング。ギャレット、カミンズIHI、BMTS、ボルグワーナーなどの世界の著名なエンジン部品メーカーと良好な提携関係を築いており、ダイムラーアウディBMW、GM、フォルクスワーゲントヨタホンダ、日産などのブランド車のエンジンに同社の製品が利用されている。
 
 世界のターボチャージャー販売量と同社のターボチャージャーケーシング販売量から推算した、22年の世界市場シェアは15.38%で、業界をリードする地位を保っている。
 
 22年12月期の売上高は8億7455万元(前期比15.18%増)、純利益は9162万元(同14.44%増)。23年1〜3月期の売上高は2億4200万元(前年同期比22.24%増)、純利益は2082万元(同50.09%増)。
 
 新規上場に伴い調達予定の4億9964万元(約99億円)は、約23%の1億1726元を第1工場ターボチャージャー重要部品生産ライン改良・生産拡大プロジェクトに、約14%の7129万元を第2工場ターボチャージャー重要部品生産ライン改良・技術改良プロジェクトに、約38%の1億9108万元を新エネ車駆動用モーターケーシングなどの重要部品生産ライン建設プロジェクトに、約24%の1億2000万元を流動資金の補充に用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

【深センIPO】ターボ用ケーシング製造の無錫錫南科技、公開価格を19.12%上回る40.5元