農薬メーカーの広東広康生化科技(300804/深セン)が6月27日深セン証券取引所の創業板に新規上場した。公開価格42.45元に対し、初値は8.13%低い39.00元だった。終値は同7.30%安の39.35元だった。
 
 同社は2003年設立の民営企業で、16年に株式会社化した。農薬の原料薬、中間体、製剤の研究開発、製造、販売を主業務としている。主な製品は、ビフェナゼート、ベータシペルメトリンなどの殺虫剤、チフルザミド、キャプタン、フォルペット、エトリジアゾール、カルボキシンなどの殺菌剤、フェンメディファム、デスメディファム、エトフメセートなどの除草剤。広東省内において大規模な農薬生産企業の1つとなっており、米国、EU、インド、ブラジル、イスラエル、日本などの海外市場向けにも販売を行っている。

 ビフェナゼートは中国国内の生産能力第1位、ベータシペルメトリンは第3位、チフルザミドは生産能力・生産量ともに第1位となっている。また、中国最大のキャプタン原料薬メーカーであるなど、手掛けている各種薬品の市場において高い競争力を持つ。
 
 22年12月期の売上高は6億5990万元(前期比1.34%増)、純利益は9617万元(同5.68%減)。23年1〜3月期の売上高は1億5165万元(前年同時期とほぼ同値)、純利益は2173万元(前年同期比14.97%減)。
 
 新規上場に伴い調達予定の6億9118万元(約138億円)は、約88%の6億1118万元を年産4500トンの特殊化学品建設プロジェクトに、約12%の8000万元を流動資金の補充に用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

【深センIPO】農薬メーカーの広東広康生化科技、初値は公開価格を8.13%下回る39元