続投に意欲を示している新庄監督(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 日本ハムは27日の西武戦(沖縄セルラースタジアム那覇)に2-1と勝利。打撃好調な万波中正が逆転の14号2ランで試合を決めた。

 先制を許した直後の7回、無死一塁で打席に入った万波は平良海馬スライダーを一閃。打球はぐんぐんと伸びて、左翼防球ネット最上段を直撃する特大アーチを放った。試合を決めた決勝2ランでキャリアハイとなる14号をマーク。新庄剛志監督いわく、バントを出そうかと考えた矢先の価値ある一発だった。

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 またこの日の試合前には新庄監督から注目発言もあったという。

 試合前に報道陣と会話を交わす中で自身の任期に関して「俺はマックス3年かな。もちろん(今いる選手たちを)完全燃焼させたいっていう。全てにおいて。最終的には僕、野球が一番好きだから」と続投への思いを口にしたとされる。

 球団からは就任時に複数年契約のオファーを受けながら、自身で「勝負は1年ごと」と単年ごとの契約を選択してきた。一方で初めて続投への意欲を口にしたのは、就任2年目のチームの成長に手ごたえを感じていることも大きいと見られている。

 打線ではリーグ単独トップを更新する14号を放った万波含め、清宮幸太郎野村佑希ロマン砲クリーンアップが着実に力をつけ、今季は逆輸入ルーキー加藤豪将の爆発も嬉しいサプライズとなった。

 投手陣は現在12球団トップの防御率2・79と他球団垂涎のラインアップとなっている。先発陣は上沢直之WBCにも出場した伊藤大海、制球力に定評のある加藤貴之、抑えにはソフトバンクから加入した田中正義が定着と、着々と勝利の方程式も作られている。

 一方、さらに常勝軍団を目指すには足りないピースもありそうだ。現在チーム失策数は「46」とリーグワースト。上位を走るオリックスソフトバンクはともに「22」と堅守がチームを助けていることも見てとれる。

 新球場となったエスコンフィールドは総天然芝球場となり、イレギュラーなバウンドなど対応が難しい面もある。ただ投手力が際だってきただけに、不要なミスはできるだけ避けたいところでもある。

 また続投を確実にするためには、チーム成績も大事な指標となる。現在3位のロッテを6ゲーム差で追う。先週末の直接対決では、痛いミスもあり、最後は連敗締めとなった。取れるゲームを確実に取っていくことも今後は求められそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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