クリエイターエコノミー協会は28日、クリエイターが活動しやすい環境づくりを促進するべく「誹謗中傷対策検討会」の設置を発表し、協会関係者臨席のもと説明会が同日執り行われた。

【画像】左から国際大学准教授 山口真一氏、UUUM取締役会長 鎌田和樹氏、note株式会社 淺井健人氏

設置することとなった「誹謗中傷対策検討会」は(一社)クリエイターエコノミー協会のもと、グーグル合同会社とnote株式会社・UUUM株式会社・ANYCOLOR株式会社カバー株式会社らによって構成され、それぞれの立場から意見を交換し、現状を学び合い、ともに誹謗中傷をはじめとした社会問題の解決を目指す。

プラットフォーマーとクリエイターが連携し合う

同日開かれた説明会では初めに協会代表理事を務めるUUUM株式会社 取締役会長の鎌田 和樹氏が登壇し、協会の概要や設置の目的を説明した。

あらゆる人々が創作活動を通じてクリエイターとして活動し、それによって生まれる新しい経済圏である「クリエイターエコノミー」。現在のクリエイターエコノミーの市場規模は1.3兆円にのぼり、世界市場規模15兆円を鑑みると今後も非常に伸びしろのある分野として期待されている。こううしたクリエイターエコノミーの成長を推進すべく生まれたのがこの「クリエイターエコノミー協会」であるとし、現在、クリエイティブ活動の普及と推進・クリエイターの保護・活動推進のための政策提言の3つを軸に活動を行っている。

そして、今回設置が発表された「誹謗中傷対策検討会」は前記2つ目の軸である「クリエイター保護」に着目した活動の一環だと鎌田氏は説明。

UUUM株式会社 取締役会長 鎌田 和樹氏

誹謗中傷に対してはこれまでにもクリエーター企業や情報発信プラットフォーマーが各社それぞれ力を入れて対応したり、総務省による有識者会議を行ったりと積極的な対応が見られているものの、クリエイターを擁する企業とプラットフォームを有する企業との連携をより強固なものにすべく両者が一丸となって取り組む運びになったという。

実態から見る”個人を守る仕組み”の重要性

鎌田氏に続いて、国際大学グローバル・コミュニケーション・センター 准教授 山口真一氏が登壇し、誹謗中傷の実態の紹介が行われた。山口氏は計量経済学を活用し、SNSでの誹謗中傷やネット炎上・フェイクニュース等の諸課題の研究と実証実験を行う専門家として多方面で活動している。

同氏とGoogleとの調査研究プロジェクトにより実施された調査にて、「全体の4.7%が過去一年以内に誹謗中傷を経験し、若年層に多く見られた」と、三菱UFJ関連会社による調査にて「クリエイターの25%が誹謗中傷を受けたことがある」との結果がそれぞれ得られ、若年層や情報発信者により誹謗中傷が集まりやすいことがわかったという。

また、同氏は誹謗中傷と併発されやすいネット炎上の調査についても触れ、炎上1件に対しネガティブなツイートを行う人の割合は約40万人に1人出会ったことがわかっており、「ごく少数の極端な意見が目立つ」という能動的な発信を原則とするインターネットの特徴が現れやすいことが示唆された。

こうした誹謗中傷の実態に対し、個人での活動の多いクリエイターへの保護が重要であるとされており、「加害者に対してアクションを取る際のサポート」や「相談・カウンセリングの充実」「SNSでの啓発」といった対策が求められるとコメントした。

最後には協会事務局⻑を務めるnote株式会社法務コンプライアンス室⻑の淺井健人氏が〈有識者のアドバイスと共にプラットフォーム側・クリエイター側それぞれが連携し、意見を出し合うことでクリエイターの誹謗中傷が減り、クリエイターの創作活動を支援することを目指す〉と改めて本検討会の目標を述べた。

本検討会の設置にあたり、参画企業各社と総務省からのコメントも到着しており、以下より全文を読むことができる。
https://creator-economy.jp/n/nef5e2c2f68f7

UUUMやANYCOLOR・カバーら共同で「誹謗中傷対策検討会」設置―各社連携しあい、活動しやすい社会環境づくりを