マンチェスター・U所属のスペイン代表GKダビド・デ・ヘアの去就は、依然として不透明なようだ。27日、イギリスメディア『アスレティック』が伝えている。

 現在32歳のデ・ヘアは2011年夏にアトレティコ・マドリードからマンチェスター・Uに加入した。チームの絶対的守護神としてこれまで公式戦通算545試合に出場し、合計8つのタイトル獲得に大きく貢献。エリック・テン・ハフ新監督を迎えた2022-23シーズンも、公式戦58試合でゴールマウスを守った。クラブとの現行契約が6月末で満了となることから、今夏の去就には大きな注目が集まっている。

 今回の報道によると、かねてから契約延長交渉に臨んでいるマンチェスター・Uは、デ・ヘアに対し37万5000ポンド(約6870万円)とされている週給の大幅な引き下げを要求。同選手もクラブ側の提案を受け入れた上で、契約延長にサインしたようだ。しかし、さらなる減俸を望むマンチェスター・U側が、当初提示されていた新契約を撤回した模様。マンチェスター・U側から新たな条件が提示されたことで、当初の合意は白紙の状態に戻ったようだ。

 依然として両者の交渉は続いているものの、デ・ヘアが新たな提案を受け入れるかどうかは現時点で不透明だという。同選手にはサウジアラビアからの関心も伝えられているが、本人は欧州トップレベルでのプレーを希望しており、現在は様々な選択肢を模索しているとのことだ。また、マンチェスター・U側も、デ・ヘアの退団を見据えて複数のオプションについて議論を行なっているという。現時点では、インテル所属の元カメルーン代表GKアンドレ・オナナの獲得や、ノッティンガム・フォレストにレンタル中のイングランド代表GKディーン・ヘンダーソンの復帰等が検討されているようだ。

 約12年に渡って“赤い悪魔”の絶対的守護神に君臨してきたデ・ヘア。果たして今夏にクラブを離れることになるのだろうか。今後の展開に注目が集まる。

去就に注目が集まるデ・ヘア [写真]=Getty Images