犬鳴村』をはじめとする「恐怖の村」シリーズを生んだ東映と清水崇監督のタッグでおくる新たなホラー映画『忌怪島/きかいじま』が公開中です。

2022年4月~5月にかけて奄美大島を中心に撮影が行われ、「島」という閉鎖空間を舞台に 今話題の「VR」の世界を表現。VR研究チーム「シンセカイ」に次々と降りかかる不可解な死と謎、 解き放たれた「赤い女」の怨念、真っ赤に染まる島。現実と仮想という 2つの空間で、今までにない最強の恐怖が待ち受けます。

シンセカイチーム」のメンバー、三浦葵を演じた川添野愛さんにお話を伺いました。

──本作楽しく拝見させていただきました!まず、予告にも登場する葵のお風呂のシーンが怖かったですね…。

あのシーン、「怖かった」ってすごく言っていただくんです。自分が演じている時は、もちろん怖いシーンではありますが、そこまで反響をいただくと思っていなかったので驚きました。

──このシーンはどの様に撮影しているのですか?

あのお風呂のシーンは本当にアナログな撮り方をしているんです。実は手を出しているのはキララちゃん本人が私の隣にこっそりいて、2人で湯船に浸かりながら撮影していました(笑)。予告とかを見ると最新の技術を使っているのかな?と思う方もいると思うのですが、アナログなんです。もちろん、CGも使っています。でも多くの部分が手作業で、ホラー担当の助監督さんが髪の毛の量や巻き具合など細かな所まで清水監督に確認しながら撮影を行っていました。

──湯船に一緒に浸かって、タイミングをはかって撮影する感じなのですね。意外で驚きました。

イマジョ(赤い女)のメイクも毎回しっかり作り込んでいて、そういったメイクや小道具なども間近で見ることが出来たので、本当に面白かったです。特殊メイクファンの方も楽しめる映画になっていると思います。

──その他、撮影で意識したこと、工夫したことはありますか?

私は作品の中で“悲鳴担当”なところがあったので、監督から悲鳴の指導がありました。今までホラーと言うジャンルは自分で苦手だと思ってあまり触れてこなかったので、悲鳴の練習が出来たことはありがたかったですね。

──観る方もあまりされてこなかったという感じでしょうか?

そうなんです。最後に観たのが小学生の時で、テレビで『呪怨』がやっていた時で。本作が『呪怨』の清水監督の作品ですから、20年越しに清水監督に文句を言いました(笑)。「全国の小学生が、『呪怨』のせいで眠れなくなったんですよ!」って。監督は嬉しそうにしていました(笑)。

──おっしゃるとおり、『呪怨』では布団の中、『忌怪島/きかいじま』ではお風呂の中、と清水監督は人間の無防備な場所に恐怖を植え付けますよね(笑)。

お風呂も嫌ですよね!裸ですし、防御力が弱い。

──そんなホラーがあまりお得意ではない川添さんから観た『忌怪島/きかいじま』の魅力を教えてください。

この作品に関わるまでは、ホラーというジャンルへの知識があまりにも無く、先入観だけがあったのですが、しっかりと人間ドラマが描かれていると思いました。清水監督と共同脚本のいながききよたかさんが伝えたいメッセージを、あくまでホラーというジャンルを通して表現しているだけで、ドラマが大切なのだなと感じました。私たち出演者同士でもそうだったんですけれど、観終わったあと、誰かと話さずにはいられない作品でもあります。誰かと一緒に劇場に行って、観終わった後、あれこれ話していただけたら嬉しいです。

──確かに、感想を話し合いたくなるストーリーですよね。

そしてもちろん、清水崇監督ファンの方にとっては待望の新作ですし、ホラーファンの方にとっても楽しんでいただける色々な要素が散りばめられているので、劇場で楽しんでいただきたいです。

──今日は素敵なお話をありがとうございました!

撮影:たむらとも

『忌怪島/きかいじま』公開中

【出演】 ⻄畑大吾(なにわ男子)
生駒里奈 平岡祐太 水石亜飛夢 川添野愛
大場泰正 祷キララ 吉田妙子 大谷凜香 ・ 笹野高史
當真あみ なだぎ武 伊藤歩 / 山本美月
監督:清水崇
脚本:いながききよたか 清水崇 音楽:山下康介
製作:柳迫成彦 與田尚志 藤島ジュリーK.丸橋哲彦 牟田口新一郎 後藤明信 吉村和文 宮田昌広 檜原麻希
企画:紀伊宗之 企画・プロデュース:小杉宝
撮影:伊集守忠 美術:都築雄二 照明:酒井隆英 録音:田中博信
編集:鈴木理 装飾:松田光畝 スタイリスト:城宝昭子 ヘアメイク:小出みさ
特殊デザイン:百武朋 VFX スーパーバイザー:鹿角剛 音響効果:赤澤勇二
キャスティング:杉野剛 助監督:毛利安孝 ホラー担当:川松尚良 制作担当:伊藤栄
配給:東映
【上映時間】 109分
(C)2023「忌怪島/きかいじま」製作委員会

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