UUUMが代表理事を務めるクリエイターエコノミー協会が、「誹謗中傷対策検討会」を設置。6月28日にメディア発表会が開かれ、鎌田和樹氏(UUUM株式会社 取締役会長)、山口真一氏(国際大学 グローバル・コミュニケーション・センター 准教授)、淺井健人氏(note株式会社法務室長)が登壇した。

参考:【写真】UUUM株式会社・取締役会長の鎌田和樹らが登壇した「誹謗中傷対策検討会」の様子

 検討会は、クリエイターの活動を支えるプラットフォームから、「グーグル合同会社」、「note株式会社」、所属クリエイターの誹謗中傷対策に取り組んできた「UUUM株式会社」、「ANYCOLOR株式会社」、「カバー株式会社」、誹謗中傷問題の有識者である山口氏で構成されており、それぞれの立場から意見を交換し、現状を学び合い、ともに課題に取り組んでいく。

 鎌田氏は設置の目的を、「誹謗中傷対策にそれぞれの立場から取り組み、クリエイターの活動を支援してきた企業や団体、プラットフォーム、有識者が連携し、意見交換を通して現状を学び合い、共に課題に取り組むこと」と説明。クリエイターが活動しやすい社会環境を整備することが共通の目的にあると話した。

 山口氏は「クリエイターは誹謗中傷に遭いやすい現実がある」として、「心ない言葉に傷つけられることによって、精神的なダメージを受け、表現をやめてしまったり、精神科に通う、あるいは亡くなってしまうといったことまであるわけです。本人に多大な影響があるのと同時に、そのクリエイターが作ったコンテンツを楽しんでいる人たちにとっても、またそれがマイナスになる。誹謗中傷を書き込む、極少数の人の攻撃によって、そのクリエイターはもちろん、それを楽しんでいたひとたち全体が、ネガティブな影響を受けてしまう。クリエイターは個人や少人数で活動していることが多く、誹謗中傷に対して、組織だって対抗するということがなかなか難しいという現状があります。こういった検討会を立ち上げることによって、そのような環境が改善され、クリエイターの方々が健全な表現活動を続けられる場にできれば」と表明した。

 現在、参画のプラットフォームについて今後増えていくことはあるのか聞かれた鎌田氏は、「必要であればその都度検討していきたい」としながら、「プラットフォームだけでなく、様々な企業に参画していただくことを私たちとしては目的としています。まずは課題に取り組んでいく。そこには企業の利害関係を度外視して、まずはみんなでやっていこうじゃないかということを提案させていただいて、共通のテーブルの席につくことが目的だと思っています」とした。

 また、今後の具体的な活動内容を質問された鎌田氏は、「各社と話し合いの上で決めていく」としつつ、「この検討会を設置させていただいたことを世の中に発信していく中で、少しでも誹謗中傷の数が減っていくような、様々な活動の一つとして啓蒙活動を行なっていきたい」「何か起こった時の課題解決ではなく、その前の未然というところに一歩踏みこんでいけるのではないかと思っております」と設置すること自体の意義を強く示していた。

 会見の前日、6月27日UUUMは創立10周年を迎えた。鎌田氏はHIKAKINとスタートした10年前を回顧しながら、黎明期のころは何かをするたびに賞賛の声が届くことが多かったが、いつからか正義感を持った誹謗中傷が増えていったという。「20個の中のたまたま一つが誹謗中傷だったとしても、クリエイターからしたらその一つが全てだと僕は思っていて」「支えてあげる人が必要なんじゃないかということで僕が10年やってきたんですけども、誹謗中傷というのは、長年活動してきたクリエイターを根幹から崩してしまうくらいの、そういった影響力を持っていることなんじゃないかと思っています」と今回、検討会を設置することの目的を自身の経験談から語っていった。

(文・取材=渡辺彰浩)

山口真一 鎌田和樹 淺井健人(撮影=渡辺彰浩)