深セン証券取引所の創業板への上場を目指す、国科恒泰(北京)医療科技(301370/深セン)が6月29日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。7060万株を発行予定で、公募価格は13.39元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は2013年設立の国営企業で、16年に株式会社化した。中国国内の業界をリードする医療機器分野のサプライチェーン総合サービスプロバイダーとして、医療機器の卸売および直販、物流配送、流通チャネル管理、流通プロセス情報管理、院内物流管理システム(SPD)などの専門サービスを手掛ける。

 22年12月末現在で販売ライセンスを受けた医療機器フランドは113件で、30万点以上の型番の製品を提供可能。販売を行った病院の数は1400カ所を超える。中国31省・市・自治区の89都市に倉庫物流ネットワークを持ち、大規模で専門的な情報化、規範化された物流配送体系を構築している。
 
 22年12月期の売上構成は、血管介入治療用具が45.47%、整形外科用具が17.59%、神経外科用具が9.27%、非血管介入治療用具が6.11%、口腔治療用具が4.00%、その他製品が17.55%となっている。全国を網羅する倉庫、物流、配送能力を持つこと、情報システムサポート能力の高さ、中国科学院傘下の企業であることなどを強みとする一方、今後激しくなることが予想される業界再編の波を勝ち抜き、市場シェアを拡大するための資本規模が不足していることが課題となっている。
 
 22年12月期の売上高は63億5971万元(前期比8.76%増)、純利益は1億4063万元(同21.80%減)。23年1〜3月期の売上高は17億6750万元(前年同期比14.98%増)、純利益は2877万元(同14.25%減)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

【深センIPO】医療機器サプライの国科恒泰(北京)医療科技が29日に公募開始、7060万株発行予定