スマートフォンがあれば、どこからでも気軽に映像配信ができてしまう時代。個人配信の需要が高まるにしたがって、各社からさまざまな配信用アプリがリリースされている。なかでも、2DCGや3DCGで描画されたキャラクター(アバター)の姿で動画配信できる、VTuber配信アプリが大人気。顔出しはしたくないけど配信してみたい人や、VTuberのモデルを用意するのが大変といった悩みを一手に解決できるのがミソだ。

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そこで本稿では、アバターの作成から配信までを、ひとつのアプリ内だけで完結できるタイプのアプリを紹介したい。動画配信をしてみたいけど何から手を付けていいのかわからないという人に向けて、VTuber配信アプリを選ぶ際のポイントなども含めて解説していく。

項目
VTuber配信アプリとは?
VTuber配信アプリを選ぶ際のポイント
オススメアプリ別を紹介

VTuber配信アプリとは?


VTuber配信アプリとは、スマートフォンなどでCGによるアバターを駆使して動画配信できるアプリケーションのこと。アーカイブ形式で残る動画とは違って、配信者と視聴者がリアルタイムでコミュニケーションをとれるのが人気の理由のひとつ。


配信の内容はゲームや雑談、旅行にカラオケ配信など、スタイルによってさまざま。こうしたタイプの配信者たちはバーチャルライバー(Vライバー)や、バーチャルYouTuber(VTuber)などと呼ばれており、配信サービスに備わっているギフト機能などを駆使して生計を立てている人もいる。


今回紹介するVTuber配信アプリでは、2DCGや3DCGのアバターをアプリ内で作成することができるうえ、配信機能も備わっているため、作ったアバターをそのまま利用して配信することが可能。スマートフォンさえあれば手軽に始められるので、まずはやってみようという人にオススメだ。

VTuber配信アプリを選ぶ際のポイント

アプリのダウンロード数

動画を配信するにしても視聴するにしても、アプリ選びでは、まずダウンロード数をひとつの目安として見ることが大事。ダウンロードしている人が多ければ多いほど、そのアプリを利用するユーザーは多いということなので、配信者にとって便利な機能が充実している可能性が高い。また、そのアプリを通して配信を見てくれる人の数も多いということになる。


ただし、ダウンロード数が多ければそれが正解ということではない。ダウンロード数が少ない、つまり利用者が多くない配信アプリも、配信者からすれば競合が必然的に少ないということにもなるため、そのアプリ内では人目に触れやすくなるからだ。多数の配信者が利用しているアプリ内であまり目立たないよりも、少数が利用しているアプリ内で多数の人の目にとまるほうがよいケースもある。


また、ダウンロード数の少なさは視聴者側にもメリットがある。見ているユーザー数が少ないほど、配信者側から認知される確率も跳ね上がるため、配信者との関係値を濃く深く築きやすくなるからだ。自分の目的に合わせて、配信アプリのダウンロード数の多少を確認しておこう。

アバターのクオリティとモーション効果

VTuberとして活動する際に、もっとも気になることと言えば、アバターのクオリティがあげられるだろう。使えるアバターには、2次元の平面イラストを基にした2DCG型と、3次元のモデルを基に立体的に表現できる3DCGタイプの2タイプがある。あわせて、自分の動きをモデルに再現させる、モーションキャプチャ機能が備わっているかも確認しておこう。アバターが自分の動きを顔だけ再現できるのか、手の動きまで再現できるのかで、配信動画のクオリティが左右されるからだ。


3DCGをメインに扱う配信アプリでは、どれも初期アバターが複数用意されており、髪型や洋服などのパーツを自分好みにカスタマイズすることで、簡単に自分のアバターを作り出せる。有料のガチャ機能が搭載されているアプリもあるが、ゲーム内で指定のミッションをクリアすることで貰える無償コインなどで、有料のパーツを購入することができる。


いっぽう2DCGを使うアバターの場合は、事前に自分で立ち絵を用意しておく必要があるが、イラストの作成ガイドも搭載されているため心配はいらない。

VTuber配信アプリの紹介

REALITY

REALITY」は、3DCGのアバターを利用して動画を配信できるアプリ。用意されているパーツから、自分なりのアバターをカスタマイズして作成できる。季節やトレンドに合わせたものや、バーチャルならではの、きらびやかな衣装やパーツを、有償のガチャもしくは、課金することで手に入れることも可能。背景のCGもハイクオリティなため、現状リリースされているアプリの中でも、バーチャル空間の完成度は非常に高いと言える。導入も簡単なため、手始めに利用するアプリとしてオススメしたい。

Mirrativ

ゲーム配信メインで使っているユーザーが多いのが特徴で、指定のゲームタイトルを配信すると、アプリ内で使えるコインをゲットできる。「ギフト」と呼ばれる課金アイテムのコイン数を競うランキングもあり、上位入賞者には毎月使用された有償ギフトのコイン数に応じて、現金もしくはコインで賞金を受け取ることも可能だ。このコインは「エモモ」というアバター用の衣装アイテムを購入する際に必要になる。ゲーム実況を見たい方や配信したい人に向けたアプリだ。

IRIAM

3DCGによるアバターを採用したアプリが多い中、「IRIAM」は2DCG専門のVTuber配信アプリとして認知度を広げている。本アプリでは、自身で用意したイラストを読み込ませることで、2DCGでアバターを作ることが可能。既存のアプリではあらかじめアプリ側で用意された2Dアバターを使用する必要があったが、本アプリは自分の好みにピッタリ合わせたアバターで配信できるのが強みと言える。2DCGはアバターが平面な分、アニメ感が強調されるので、好みの人にはピッタリだろう。そのほか、ギフトやバッジを獲得できるアプリ内イベントも用意されており、さまざまな楽しみ方もできる。


本アプリをオススメしたい最大の理由は、利用しやすさのひと言に尽きる。VTuber配信アプリは大量のデータを送信するため、通信が重くなることも多く、表示がカクつくことも多い。これが意外とストレスになることもあるが、「IRIAM」では、独自のモーションライブ方式を搭載していることから、低遅延で配信者と視聴者がスムーズにコミュニケーションをとることができる。快適に配信・視聴したい人にとっては「IRIAM」以上のアプリはないだろう。

topia

VTuber配信アプリの中でも特に珍しいのが、カラオケ配信をメインにした「topia」だ。2万曲が利用可能で、ライバーに楽曲をリクエストしたり、自身の歌を共有したりすることもできる。ホストとゲスト同士でカラオケ配信ができるカラオケルーム機能も備わっており、歌という共通言語を介してコラボできるのも面白い。いっぽうで、雑談配信などでも利用できるため、歌が苦手な方でもトークを楽しめば問題はない。

Fancy

  • ダウンロード数:不明
  • 公式サイト:なし

事前に用意されたパーツでアバターを自作していくアプリ。最初からかなりの数のパーツが用意されているうえに、ログインボーナスなどで配布される「はなびら」をためることでパーツを購入できるため、課金しなくても十分に実用性の高いアバターを作成することも可能。こちらのアプリは配信というスタイルではなく、チャットルームを作成して交流するタイプ。見知らぬ人と近い距離でコミュニケーションをとりたい人に、特にオススメしたいアプリだ。

SHOWROOM V

ライブ配信サービス「SHOWROOM」のバーチャル対応したアプリ「SHOWROOM V」も紹介したい。こちらのアプリで配信される動画は「SHOWROOM」上で見られるため、視聴者数が多いのも特徴。新人発掘オーディションや、個人ライバーとして活動したい人に向けたサポートを受けられるなど、大手企業が制作しているアプリだけあって、ビッグイベントが常時開催されている。


また、新しい3Dモデルの規格「VRM」が採用されており、距離感や手の動きもかなりの精度で反映されるため、モデルのクオリティが非常に高いことにも注目したい。ほかとは一風変わった初期アバターも用意されており、お笑い芸人のジョイマン高木さんをモデルにした「VJ-TAKAGI」を使用できるのも魅力だ。


>> 【2024】VTuber配信アプリのオススメ6選!モデリングや、押さえておきたいポイントなどをアプリごとに評価! の元記事はこちら
【2024】VTuber配信アプリのオススメ6選!モデリングや、押さえておきたいポイントなどをアプリごとに評価!