3安打3打点と爆発した渡邉諒。球団OBも賛辞を送った(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 打線がつながり、久々のカード勝ち越しだ。

 セ・リーグ首位の阪神6月29日甲子園で行われた中日戦に8-0で快勝した。この勝利により、対中日3連戦を2勝1敗とし、6カード振りの勝ち越しを決めた。

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 このゲームでは先発の村上頌樹が7回を投げ無失点と好投、後を受けた馬場皐輔、石井大智も中日打線に隙を与えず、見事な完封リレーを展開した。そしてこの日、5回までに5点を挙げ、終盤にもダメ押しの得点を奪った打線も奮起、14安打を記録し2試合振りの白星をもたらした。

 特に、今季初となる4安打を放った中野拓夢、さらに3番に抜擢された渡邉諒も3安打3打点と見事な働きで勝利に貢献。特に渡邉は6月11日日本ハム戦以来となる安打を記録、このカード2度目のスタメン3番起用に応える結果を残している。

 目の覚めるような快勝劇を呼び込んだ打撃陣のパフォーマンスは、球団OBからも賛辞が贈られている。

 現役時、中日、西武、阪神でプレーし、新人王やベストナインにも選ばれた経歴を持つ田尾安志氏が自身のYouTubeチャンネル『TAOCHANNEL』を29日に更新。古巣である阪神の勝利について語っている。

 田尾氏はこの日の8得点の原動力となった打者の名を挙げており「近本(光司)、中野、8番の木浪(聖也)が上手く機能した時には点が入る。そういう流れになっている」と上位、下位で存在感を放ったと称え、さらにこの3選手には「(打線を)活気づけてくれている」と活躍ぶりを評した。

 加えて、クリーンアップでスタメン出場の渡邉の結果についても「今まで苦労していた渡邉諒が3安打。渡邉の打撃力は本当に魅力がある」と絶賛。渡邉はこの日が今シーズン初の複数安打であり、レフトへのシングルヒット、センターバックスクリーン横への本塁打、右中間への二塁打を記録している。田尾氏は「今日の3本はいずれも内容の濃いものだった」と打撃内容も高く評価。その上で「本格的に戦力になれるんじゃないか。渡邉諒の復活があれば、打線に厚みが出てくる」と今後を見据え、活躍への期待を寄せていた。

 また、売り出し中の前川右京も初回に適時打を記録しており、田尾氏も「一番大事なところでの貴重なヒットだった」と称賛の言葉を述べている。個性あふれる、そしてさまざまな経験を積んだ多くのプレーヤーが頭角を現してきている阪神。顔触れは変わりながらも、チーム力は少しずつ高まってきていることも間違いないようだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

「内容の濃い3安打だった」今季初猛打賞の阪神・渡邉諒の打撃を球団OBが絶賛!「打線に厚みも出てくる」