株式会社キアゲン(東京都中央区、代表取締役社長サカシタ・ショーン)では、遺伝子治療分野で使用可能な新製品3種の発売を開始しました。いずれもデジタルPCR用の製品で、従来よりも高感度かつ高精度な遺伝子検査技術を次世代バイオ医薬品の研究開発や品質管理に応用できるようになります。

キアゲンでは2020年より、デジタルPCRの装置及びアッセイキットを含む試薬の開発を行っています。これまでに、バイオ医薬品などの分野で使用できる、QIAcuity UCP Probe PCR Kit、QIAcuity Cell and Gene Therapy(CGT) dPCR Assaysを発売してきました。本3製品の発売開始をきっかけに、バイオ医薬品向けのポートフォリオを拡大し、遺伝子治療分野での成長を狙います。

QIAcuity resDNA Quant Kits: バイオ医薬品の残留DNAを検出、コンタミネーションを予防

ワクチンをはじめとするバイオ医薬品では、宿主細胞*由来DNAが不純物の1つとされ、予期せぬ宿主細胞のがん遺伝子が伝播されるリスクがあるため上限値などについて厳しく制限されています。

『QIAcuity resDNA Quant Kits』は、この宿主細胞由来DNAの検出をデジタルPCRで行うためのキットです。特に微量のコンタミネーションに対して無類の感度と精度を発揮し、製造時の除去に貢献します。

バイオ医薬品では、宿主と呼ばれる細胞に生産したい物質(目的物質)遺伝子を導入し、細胞を培養。その後、細胞を除去し、目的物質のみを精製プロセスを経て純度を上げたものが原液となる。

Cell and Gene Therapy Viral Vector Lysis Kits: 遺伝子治療の品質管理に貢献

アデノ随伴ウイルス(AAV)は、ウイルスベクター(遺伝物質を細胞に送るためのツール)の1種で、様々な疾患の遺伝子治療や臨床試験において広く使用されています。厳密な品質管理が要求されますが、その指標の1つがウイルス力価(試料中に含まれる感染性をもつウイルス量)です。

『Cell and Gene Therapy Viral Vector Lysis Kits』は、このウイルス力価をデジタルPCRで正確に定量するためのサンプル調製キットです。この前処理によって正確にAAVベクターを測定することができます。製品のバラつきが少なくなるため、AAVを活用した安全で有効な遺伝子治療に貢献します。

QIAcuity Nanoplate 26K 8-well プレート: 少数サンプルに対応し、無駄のない予備試験を実現

1台でパーティショニング、PCR、イメージングの工程を2時間、全自動で処理するオールインワン設計のデジタルPCRシステム『QIAcuity』向けの、少数サンプル用ナノプレートです。

実験条件の検討など、本実験前の予備実験時には、少数のサンプルを扱う場合が多く、プレートに空きが出ることもあります。従来は24-well(24サンプル用)が最小でしたが、本製品は8-wellとなっており、本製品の発売により、サンプル数に合わせて、フレキシブルにプレートを選べるようになります。

<参考資料>

■ 詳細情報:

1.QIAcuity resDNA Quant Kitsについては

→ https://www.qiagen.com/us/products/discovery-and-translational-research/pcr-qpcr-dpcr/dpcr-assays-kits-and-instruments/dpcr-kits/qiacuity-residual-dna-quantification-kits

2.Cell and Gene Therapy Viral Vector Lysis Kitsについては

→ https://www.qiagen.com/us/products/discovery-and-translational-research/pcr-qpcr-dpcr/dpcr-assays-kits-and-instruments/dpcr-kits/cgt-viral-vector-lysis-kit

3.QIAcuity Nanoplate 26K 8-well プレートについては

→ https://www.qiagen.com/us/products/instruments-and-automation/accessories/qiacuity-nanoplates-and-accessories

製品のお問い合わせ先:

株式会社キアゲン

マーケティング・コミュニケーション 
Email: info-jp@qiagen.com

  • 株式会社キアゲンについて

QIAGENグループの日本法人である株式会社キアゲンは、QIAGEN本社の企業戦略および経営方針との連携を通して、日本国内の幅広いライフサイエンス研究、分子診断分野においてSample to Insightソリューションを提供しています。1997年設立で、120名の社員が所属しています。(2022年12月31日時点)

詳細はこちら → http://www.qiagen.com/jp/

デジタルPCRについて詳細はこちら → https://go.qiagen.com/QIAcuity_Portal_JP

  • QIAGENについて

QIAGEN N.V(本社:オランダ)は、Sample to Insight ソリューションを提供するリーディング・グローバル・プロバイダーとして、研究者のみなさまが生体試料サンプル(Sample)から価値ある生物学的知見(Insight)を得ることに貢献しています。

QIAGENのサンプル調製テクノロジーは、血液、組織その他の物質からDNA、RNAやタンパク質を単離処理し、バイオ分子を可視化、分析可能な状態で検出します。そのサンプルを、バイオインフォマティクスソフトウェアやその知識ベースを用いて分析することで、関連したデータを実用可能な価値ある知見として解釈することができます。また、QIAGENの持つ自動化ソリューションにより、一貫したワークフローとして効率的かつ 効果的な研究プロセスを実現します。

QIAGENは分子診断(ヒューマン・ヘルスケア)やライフサイエンス(アカデミア、創薬研究開発、産業アプリケーション、法医学など)に従事されている世界中500,000名以上の顧客のみなさまにこれらのソリューションを提供しています。

売上高は約18億7千万ドルでフランクフルト証券取引所およびニューヨーク証券取引所に上場。35ヵ国、6,200名以上の社員が所属しています。(2022年12月31日の時点)

詳細はこちら → http://www.qiagen.com 

配信元企業:株式会社キアゲン

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