ファーディナンド、ユナイテッドのデ・ヘアへの対応に苦言「嫌な思いをして去っていく選手がどんどん増えている」

リオファーディナンド氏が元スペイン代表GKダビド・デ・ヘア(32)に対するマンチェスター・ユナイテッドの対応を嘆いた。イギリス『マンチェスター・イブニング・ニュース』が伝えている。

今季はエリク・テン・ハグ監督のもと、公式戦58試合に出場したデ・ヘア。6月いっぱいでクラブとの契約が満了となるが、減俸を受け入れて新契約を結ぶとみられていた。

しかし、ユナイテッドがこの話を突如撤回。さらに年俸額を下げた新たなオファーをデ・ヘアに提示したという。

現役時代にデ・ヘアと共に戦ったユナイテッドOBのファーディナンド氏は、クラブの姿勢に疑問を呈している。自身のYouTubeチャンネル『FIVE』にて、ユナイテッドはもう少しうまく選手とコミュニケーションを取るべきだと投げかけた。

「おかしな状況だ。ダビド・デ・ヘアマンチェスター・ユナイテッドにふさわしい選手かどうかについては、議論の余地もあるだろう」

「しかし、彼はこのフットボールクラブにとって非現実的なほどの奉仕者だった。彼はこのクラブに12年間在籍し、何度も年間最優秀選手になった。全体的にクラブによく尽くしていたし、彼は卓越したプロフェッショナルだ」

「多くの人が彼の退団を求めているが、それも理解できるし、フェアなことだ。ただ、クラブの対応には少しがっかりしている」

「結局はコミュニケーションに行き着くんだ。嫌な思いをして去っていく選手がどんどん増えているし、それは間違っている。選手にとってフェアではないと思う」

インテルの元カメルーン代表GKアンドレ・オナナの獲得を進めているユナイテッドファーディナンド氏は、ユナイテッドがGKの補強に失敗しない限りデ・ヘアに残留の道はないとも考察している。

「ダビドはそこら辺に座って、こう考えているに違いない。『このような形で、このような方法で、クラブを去ることになるなんて夢にも思わなかった』とね。今、私はそのことについて考えている。どうしたらダビドは残れるのだろうか」

「彼が唯一残るとすれば、ユナイテッドがオナナかそれ以外のGKを獲得できなかった場合だ。とは言え、彼にとっては複雑だろう。クラブを別の視点から見ることになるからだ」

「以前は愛があったが、今はただのビジネスかもしれない。残念なことだけど、解決することを願っているよ。ダビドとクラブのためにもね」

クラブの功労者に対する扱いを嘆いたOBのファーディナンド氏。フリーになればデ・ヘアの獲得に動くクラブはもちろんあるはずだが、足元を見たオファーを出したとなれば、信頼を失うことにつながっているかもしれない。