北米大陸最大の火山地帯であり、1872年に世界初の国立公園に指定された米イエローストーン国立公園は、野生動物だけでなく温泉、間欠泉、泥壺、噴気孔など手つかずの自然が残り、多くの観光客が訪れる。そんな公園内の愚かな観光客を特集したInstagramに6月21日、立ち入り禁止区域に侵入し、命知らずの行動をとる男女の姿が投稿され、注目を浴びている。米ニュースメディア『New York Post』などが伝えた。

観光客を意味する「ツーリスト(Tourist)」と愚か者を意味する「モーロン(Moron)」を組み合わせたInstagramのユーザー名「TouronsOfYellowstone、以下ツーロンズ」に6月21日、立ち入り禁止区域内で呆れた行動をとる男女の動画が投稿された。

2人が侵入したのは、板張りの遊歩道が設置された「ファウンテンペイント・ポット・ネイチャー・トレイル(Fountain Paint Pot Nature Trail)」で、柵を乗り越え、青く美しい温泉「サイレックス・スプリング(Silex Spring)」のそばで信じられない行動に出た。

動画では、パーカーに半ズボン姿の女性が腕まくりをして両膝をつき、前のめりになって湯気が上がる温泉に右手を伸ばしているのが見て取れる。女性はすぐにその手を引っ込めるも、背後では「愚かだ」「オーマイガーシュ!」と声があがる。

するとこの女性、今度はお尻をついてその場に座り、左手を後ろに伸ばして男性に支えてもらうと、右手を湯気が立つ温泉の中に突っ込んだ。

女性はその直後「ホット!(熱い)」と悲鳴をあげ、よろけながらその場から走り去っており、男性に「とても熱いわよ!」と訴えている。

動画を撮影した男性は「2人は親子のようだった」と推測、「近くにレンジャーなどがいれば報告できたが、見当たらなかった」と語り、こう説明した。

「彼らに『それは良くないこと。遊歩道から離れるべきでない』と注意したところ、男性は『まあ、なんとでも言えよ』と言ってきた。それでとりあえずカメラを回した。」

なお同公園の温泉は酸性で非常に高温であることが知られており、イエローストーン国立公園のホームページによると、これまでに同公園内の温泉に転落し、熱傷を負って死亡した人は20人以上にのぼるという。

通常、熱源が70度以上であれば、約1秒で熱傷を負うと言われており、『New York Post』ではサイレックス・スプリングの温泉の温度は摂氏78.8度(華氏174度)と伝えている。またアメリカ地質調査所のホームページ『USGS.gov』によると、活発な地熱地帯では摂氏92度(同公園の標高での沸点)で熱湯が沸き出し、蒸気噴出口は最高で摂氏135度に達するそうで、このニュースには次のようなコメントが寄せられた。

「ツーロンズを通報したら、報酬を得られるようにすればいい。」
「彼らには罰金を科し、国立公園への立ち入りを一生涯禁止すべき。」
「命を危険に晒しているだけでなく、繊細なエコシステムに悪影響を及ぼす行為。」
「8年前、公園の温泉内に4つの卵を入れている男性がいた。彼には『それは違法で危険』と伝えたが、聞く耳を持たず、でき上がった卵を取り出す時に手に熱傷を負っていた。」
「どうかしているよ。」
「痛い目に遭わないと分からないのだろうね。」
「温泉に落ちたら、身体が溶けて遺体が見つからないんだよ。誰も引き上げることはできないからね。」
恥ずべき行為。」
「熱傷を負ったのは間違いないね。」
「娘を止められない父親も愚か。」
「女性はラッキーだっただけだよ。」

ちなみに5月には同公園で、バイソンを撫で、近距離で撮影する“愚かな観光客”がツーロンズで紹介されて注目を集めていた

画像は『TouronsOfYellowstone 2023年6月21日付Instagram「Ok I would have called these people in but couldn’t find a ranger or service」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

海外セレブ・芸能のオンリーワンニュースならテックインサイト