西勇(写真)や青柳の状態が後半戦の阪神の出来に大きく関わってきそうだ(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 阪神はここまで72試合を終え、シーズンの折り返し地点を過ぎた。まだまだ優勝を意識するには早すぎるが、それでも今シーズンの戦いぶりを見て、期待感を膨らませているファンは多いだろう。

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 阪神はこのまま首位をキープして18年ぶりの優勝を狙えるのだろうか。現役時代にヤクルトや巨人で活躍したアレックス・ラミレス氏が阪神の優勝の可能性を語った。まず「序盤好調の時は後半戦で、一気に調子を落とすことが良くある」と口にする。

 阪神は2008年に2位の巨人に最大13ゲーム差をつけるほど、前半戦は絶好調だったが、徐々に失速して最終的には巨人に優勝を明け渡す、という結果になった。優勝から長らく遠ざかっており、首位をキープしながらの試合運びに慣れていない選手も多い。

 また、「ほぼルーキーと言っていい2人の先発投手に頼っている」「この2人がシーズンを通してどこまで持つかは計算ができない」と分析。阪神の先発投手陣を引っ張っているのは村上頌樹大竹耕太郎。村上は3年目、大竹は6年目ではあるが、シーズンを通してローテーションを守った経験はない。そのため、「シーズン通してチームが好調を維持できるかは少し疑問」と懸念を示した。

 西勇は現在3連勝と調子は良さそうだが、ここ5試合で7回以上投げた試合はなく、中継ぎをつぎ込むことが前提となっている。二軍調整が続く青柳は二軍での防御率2.67と悪くない成績を残しており、一軍復帰も近そうではあるが、どこまで投げられるかは計算しにくい。後半戦の行方は西勇と青柳の出来次第と言って良いかもしれない。

 とはいえ、才木浩人伊藤将司といった安定感のある投手に加えて、30日に7回1失点と好投した西純矢もローテーションを任せられる逸材である。さらには、二軍にはまだまだ富田蓮や桐敷拓馬といった楽しみな若手投手も多い。先発投手の駒は揃っており、上手く噛み合えば序盤の勢いそのままに後半戦も駆け抜けるかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

阪神の後半戦を球界OBが予想「好調を維持できるかは少し疑問」と語った理由とは