市川猿之助・永山絢斗

広末涼子フレンチシェフ・鳥羽周作氏のW不倫、永山絢斗容疑者、市川猿之助容疑者の逮捕──。先月、芸能人の不祥事が続いた。不祥事が起きると、そのタレントが出演していたドラマや映画が放送・公開中止になるかに注目が集まる。

不祥事タレント」の出演作に対して、テレビ局や映画配給会社はどんな対応をしているのだろうか…。

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■逮捕された2人の出演作に影響は…

6月は芸能人の不祥事が多かったが、特に逮捕者が2人も出たことは衝撃的だった。同月15日に永山容疑者が大麻取締法違反の疑いで、27日には猿之助容疑者が亡くなった母親に対する自殺ほう助容疑で逮捕。

2人の人気タレントが逮捕されたことで、彼らの出演作にも注目が集まった。永山容疑者は、映画『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編─決戦─』への出演は変わらなかったものの、来年のNHK大河ドラマ『光る君へ』は降板に。

猿之助容疑者は過去に出演していたNHK大河ドラマ『風林火山』『鎌倉殿の13人』などが配信停止。6月に公開予定だった映画『劇場版 緊急取調室 THE FINAL』は公開延期になり、代役を立てて撮り直す可能性も取り沙汰されている。


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■「ドラマは代役を立てるケースが多い」

これまでも、「不祥事タレント」の出演するドラマや映画は、対応に追われてきた。あるテレビ局関係者は、こうした不祥事に対する明白な基準は存在しないものの、傾向があると指摘する。

不祥事を起こしたタレントが地上波のドラマに出演していた場合、降板や代役を立てることが多いです。2016年に女性への強姦致傷容疑で逮捕された(後に不起訴処分)高畑裕太さんは、当時『24時間テレビ39 愛は地球を救う』(日本テレビ系)のスペシャルドラマに出る予定でしたが、NEWS・小山慶一郎さんに代わり、撮り直しました。17年に小出恵介さんが未成年女性と不適切な関係を持ち、芸能活動休止になった際は、予定していたドラマ『神様からひと言~なにわ お客様相談物語~』(NHK)が放送中止に。地上波のドラマの場合、視聴者からの批判につながりやすいので、不祥事を起こしたタレントをそのまま出演させるケースは少ないですね」(テレビ局関係者)。


■「お蔵入り」になったケースも…

その点、映画の場合は少々事情が異なる印象だ。19年に麻薬取締法違反で逮捕されたピエール瀧の出演映画『麻雀放浪記2020』はノーカットで公開され、今回の永山容疑者の『東京リベンジャーズ2』も変更はなかった。

前出のテレビ局関係者は、その背景をこう推察する。「映画はお客さんがお金を払って映画館に見に行くものです。少々乱暴な言い方をすると、不祥事を起こしたタレントを見たくなければ、見に行かないという選択もできます。また、近年は世間でも『映画に罪はない』という意見が増えているので、配給会社側もできるだけその要望に応えようとする姿勢が見受けられます」(前出・テレビ局関係者)。

ただ、不祥事を起こしたタレントの出演映画がすべて公開されるわけではない。中には、「お蔵入り」を余儀なくされたケースもあって…。

「2019年、新井浩文さんが強制性交の疑いで逮捕(後に起訴)され、同年公開予定だった映画『善悪の屑』は公開中止になりました。新井さんの場合、主演で部分的な撮り直しが困難だったこと、明白な被害者がいること、行為が非常に悪質だったことなど、様々な要因が重なったのでしょう」(前出・テレビ局関係者)。

言うまでもなく犯罪行為はそれ自体決して許されないものであり、犯した罪の影響は被害者だけでなく、作品に関わる多くの人々や、ファンにまで波及する。そのことを改めて、肝に銘じてほしい。


■主な相談窓口

・いのちの電話

ナビダイヤル=0570-783-556(10時~22時

フリーダイヤル=0120-783-556(16時21時。毎月10日は8時~11日8時)

日本いのちの電話連盟(https://www.inochinodenwa.org)

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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人

「不祥事タレント」の出演作品、放送・公開中止の基準は? お蔵入りになったケースも…