映画『リトル・ミス・サンシャイン』や『アルゴ』などで知られる俳優のアラン・アーキンさんが、米カリフォルニア州カールスバッドの自宅で亡くなった。89歳だった。

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 Varietyによると、アーキンさんの息子たち、アダムとマシューアンソニーが共同で声明を発表。「僕らの父は、俳優として、人として、他にはない才能の持ち主でした。愛すべき夫であり、父、祖父、曾祖父で、皆に慕われていました。深く惜しまれることでしょう」と述べた。

 アーキンさんは1934年3月26日、米ニューヨークブルックリン生まれ。10歳から演技の指導を受けた。大学進学後、フォークバンドに参加するために中退し、ハリー・ベラフォンテのカバーで知られる「バナナ・ボート」などを手掛けた。

 その後、舞台やテレビ番組、映画で活躍し、ドライなウィットと温かみを感じさせる演技で長く人々を魅了した。1963年にはブロードウェイの舞台『Enter Laughing(原題)』でトニー賞を獲得。映画『アメリカ上陸作戦』(1966)でアカデミー賞に初ノミネートされ、『リトル・ミス・サンシャイン』(2006)で見事助演男優賞を獲得した。その他『愛すれど心さびしく』(1968)と『アルゴ』(2012)でもアカデミー賞に候補入りしている。

 またテレビの世界でも活躍を続け、『ABC Stage 67』と『脱走戦線』、『シカゴホープ』、『ペンタゴン・ペーパーズ』、『コミンスキー・メソッド』で、通算6度エミー賞にノミネートされている。

 『リトル・ミス・サンシャイン』で共演したアビゲイル・ブレスリンは、メディアを通じて追悼コメントを発表。「アラン・アーキンは共演した中でも最も親切で優しく、楽しい俳優の一人です。本当の家族ではないけれど、心では永遠に私のおじいちゃんです。深いお悔みを、奥様スザンナとご家族に送ります」とした。

 また、『コミンスキー・メソッド』で共演したマイケルダグラスは、2人で写る写真をインスタグラムに公開し、「今日、我々は知的で、コメディセンスと完璧なプロ意識を70年にわたり持ち続け、業界に足跡を残した素晴らしい俳優を亡くしました。アランと共演したことは忘れられません。深く惜しまれることでしょう。心よりのお悔みを、スザンヌとご家族に捧げます」と綴った。

アラン・アーキンさん死去 89歳 (C)AFLO