「熱海千魚ベースプロジェクト(運営:海のごちそう地域モデルin熱海/特定非営利活動法人atamista)」は、2021年度から熱海市教育委員会と協力し、熱海の海で水揚げされた「未活用魚」を給食で活用し、子どもたちに楽しく魚を食べてもらうことを入り口に、限りある水産資源や熱海の海(地域)についてを知ってもらう学びの場の創出に取り組んできました。

その活動を経て、「熱海市教育振興基本計画※1(令和4年度改訂版)」における「乳幼児期の教育・保育の推進」にて、「地元の食材を活用した新たな給食の提供」が追加されました。今後は、給食の導入園を増やしていくとともに、地域の自然(海)について知り、体感する学びの機会を創出していきます。

この取り組みは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の取り組みの一環です。

※1:熱海市の公的な教育振興は本計画に則り進められる。子どもたちが、自分自身の人生を主体的に生きていくための力やグローバル視点(社会や世界とつながる視点)、姿勢を育むための、教育における基本方針・計画。

熱海市教育振興基本計画(23頁目参照)

URL:https://www.city.atami.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/013/096/2022082204_kihonkeikaku.pdf

  • 「未活用魚給食」や海のレクチャー実施の振り返りと、推進背景について

2021年度より熱海市教育委員会は、「熱海市教育振興基本計画」の熱海市就学前教育カリキュラムに掲げる「郷土“熱海”を愛する心」を育てる体験保育を行ってきました。未活用魚給食や海のレクチャー導入では、地域の自然(海)について知り、体感する機会を創出するとともに、子どもたち自身が考え、何かを形にしたり小さな行動が生まれる環境を作りたいと、共に活動を推進してきました。

実際に2022年1月から月2回のペースで定期的に未活用魚給食を導入している「熱海市立あたみこども園」様からは、

「初めて食べるお魚の料理だけど、おいしい!」

といった子どもたちの声に加えて、教育に携わる保育士さん・調理師さん・教育委員会からも

「取り組みを通じて、子どもたちの海への興味関心が高まりそう」

「未活用魚という地域の課題も含めて連携できたのはよかった」

「連携をきっかけに、ご家庭でも魚や海について親子で話す時間が増えているようだ」

といった声をいただいております。

これらの声や子どもたちの変化を広げていくため、漁師さんや魚屋さんなど地域の事業者の方々とも連携しながら、未活用魚給食の導入や海のレクチャー実施園を増やしていきます。現在は、市内3園での海のレクチャー及び1園での給食導入が決まっています。

また、今年4月28日内閣府から発表された「第四期海洋基本計画※2」では、「2025年までに全ての市町村で海洋教育の導入を目指す」旨が明記されるなど、今後、海の学びの機会がより必要になる現状もあります。

私たちは本取り組みの推進に加えて、継続的な海の学びの機会導入も踏まえ、現在魚や海についてを楽しく学べるカードゲーム開発なども進めております(カードゲームの完成後は市内の教育機関への配布を予定)。

引き続き、熱海市教育委員会及び市内の教育機関と連携しながら、地域の自然(海)について知り、体感する機会を創出するとともに、子どもたち自身が地域の海について考え、何かを形にしたり小さな行動が生まれる環境の醸成に取り組んで参ります。

カードゲームのデザインや記載内容は一部変更の可能性もあります。

※2:海洋基本法「海洋に関する国民の理解の増進等」において、「国民が海洋についての理解と関心を深めることができるよう、学校教育及び社会教育における海洋に関する教育の推進等のために必要な措置を講ずるとともに、大学等においても海洋に関する政策課題に対応できる人材育成を図る」ことが定められています。

●海洋基本計画(87頁参照)

URL:https://www.mext.go.jp/content/20230328-mxt_kaiyou-000028871_15.pdf

  • 直近のイベント(海のレクチャー)概要

■実施日時:2023年7月12日(水)10:00~11:00頃

■実施場所:熱海市立多賀幼稚園

■目的:園の目の前に広がる海。身近にあるのに、海の印象や知っていることは限られているのが現状です。今回のお話や体験を通して、多様な魚・生き物の存在や魚とプランクトンのつながりなど、海水浴だけではない「海」について知る入り口として欲しいと考えています。

■概要:

1)水井涼太さん(特定非営利活動法人ディスカバーブルー 代表理事)による「熱海の海」についてのお話

・熱海の海ってどういう海?

・1500種類もの魚がとれるのはどうしてだろう?

2)今日とれたいろんな魚を見て、絵を描いてみよう!

網代漁港で水揚げされた魚を実際に持ってきていただきます。子どもたちは並んでいる魚を見てその後、漁師さんに魚を実際にさばいていただき、どうやってさばくの?骨ってどうなってるの?など、普段家庭では見られない体験をします(※さばいた魚は持ち帰り、無駄にしないようにします)。

■実施済み・今後実施予定の連携園

6月29日(木)熱海市立泉幼稚園 ※海のレクチャーのみ

7月12日(水)熱海市立多賀幼稚園 ※海のレクチャーのみ

9月6日(水)熱海市立和田木保育園 ※海のレクチャーに加えて、未活用魚給食導入も予定

■運営団体

主催:熱海千魚ベースプロジェクト(海のごちそう地域モデルin熱海/特定非営利活動法人atamista)

共催:日本財団「海と日本プロジェクト」

  • 「熱海千魚ベース」プロジェクトとは

2021年度から“食”を切り口に「未活用魚の価値化」や熱海の海の豊かさ・課題について知ってもらう機会作りを行っています。主に子どもたちを対象にした学びの場の創出、教育機関との連携による「未活用魚を活用した給食」の提供などを行ってきました。これからも「海を見る。魚を知る。たくさん生きている。」を大切なメッセージとして、海の資源や生き物の大切さと向き合える取り組みを行っていきます。現在カードゲームや未活用魚を活用した加工品など、商品開発も推進中。これからの取り組みを楽しみにしていてください。

熱海千魚ベース https://atami-sengyobase.com/

<団体概要>

団体名称:熱海千魚ベースプロジェクト(運営:海のごちそう地域モデルin熱海/特定非営利活動法人atamista)

URL:https://atami-sengyobase.com/

日本財団「海と日本プロジェクト」

さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。

https://uminohi.jp/

配信元企業:海と日本プロジェクト広報事務局

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