プール

60代後半の女性が、暮らしているコンドミニアムのプールが、監視員の不足によって開園日縮小の危機に見舞われていることを知った。それに胸を痛め、一念発起して監視員として働き始めたことを、『New York Post』などアメリカのメディアが伝えた。


■開園日縮小の危機

アメリカ・オハイオ州のコンドミニアムで暮らすゲイルロジャースさん(66)が、敷地にあるプールの開園日が減らされる可能性があると聞き、「プールを利用してきた人たちがガッカリするだろう」と残念に思った。

開園日縮小の理由は監視員の不足だと知り、「私なら活動できるかもしれない」と考えたゲイルさん。ずいぶん昔のことではあるが、監視員として働いた時期があったのだ。


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■60代でチャレンジを決意

ゲイルさんが監視員として活動していたのは、今から半世紀以上前のこと。当時は複数の警察官がプールを見守っていたため、ゲイルさんは笛だけを持って監視にあたればよかった。

そのため今から監視員として活動するには、新たな知識を身につけ「やれる」ということを証明しなくてはならない。だが、それを知ってもなおゲイルさんの決意は揺るがなかった。


■試験も乗り越えプールへ

ゲイルさんはさまざまな授業を受け、厳しい試験に挑戦。約274メートル泳いで決められた時間立ち泳ぎする、プールの底に沈む約4.5キロのレンガを掴み上げるといったことも要求されたが、すべてに合格して監視員としての資格を手に入れた。

5月27日には、晴れて非常勤の監視員として出勤。はつらつとした笑顔が魅力的なゲイルさんは、若い同僚にも認められ職場にもすぐになじんだ。


■「子供たちを見るのは楽しい」

新たな上司もゲイルさんを歓迎し、「素晴らしい」「大変熱心なスタッフです」「ここで働いてくださり嬉しいですよ」と感謝している。

ゲイルさん自身も仕事に満足し、「パパやママとプールで遊ぶ子供たちを見るのは楽しい」とコメント。同僚やプール利用者にも感謝され、充実した日々を過ごしているという。

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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原

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