熊本県の県立高校が実施した修学旅行で、30人もの女子生徒がお風呂に入っている最中に盗み撮りの被害に遭い、同じ複数の男子生徒が処分を受けたことが6月29日までにわかったが、ラッパー・呂布カルマによる“擁護発言”が注目を浴びている。

“事件”が起きたのは昨年のこと。県立高校の女子生徒らが宿泊した施設で野天風呂に入っている際に男からこっそり見られたとして教員に被害を訴えていた。その後、調査の結果、同校の複数の男子生徒が、隠れて見ただけでなく、盗み撮りもしていたことが発覚。学校側は当該の男子生徒らに登校禁止などの処分を科したほか、一部生徒は自主退学したという。

 これに呂布は6月29日、大要、“盗み見ようと思えば盗み見られるような野天風呂を選んだ学校が悪い。男子生徒はこっそり見ることができるなら見る。当たり前だろ”とツイートし、悪いのは学校だと主張。別の投稿でも、“そこでこっそり見ること参加しなかった生徒の方がマトモじゃないよな”という意味のツイートをしたうえで、「こんなの全員正座させて頭から水ぶっかけて反省文ぐらいで許したれよ」などと綴った。ツイッターでは大要、“アンタの娘がこっそり見られてもそれ言えるんか?”という反論や「被害者が負う心の傷、人生の傷について考えたことはありますか」とする非難が集中している。

 やや暴論にも聞こえる呂布の持論だが、4年前には「危ない発言」をすることの意義について言及したことがあった。

 2019年6月配信の「ハーバー・ビジネス・オンライン」にて、呂布はSNSでの過激な投稿内容に関し、「発言にも自分なりに気をつけてはいますね。『ここまではいいだろう』『これ以上はダメだ』というのは一応わかってやっています」と炎上を回避するよう意識していると説明。続けて、「何を言うにしても言葉は選びます」としつつ「『この人は危ない発言をする人』みたいなキャラが定着したら、それが許されるようになったりするじゃないですか。だから、言っていいキャラになるために言い続けてる部分もあります」とも述べ、意図的に“危険な発言”を繰り返していると明かした。

 とはいえ、今回の“危ない発言”によって、一部ネットユーザーの間では、呂布がCM出演するACに降板を求める苦情メールを送る動きも。呂布は批判の声に、“まず責められるべきはこっそり女湯を見ることができるような環境を作ってしまった学校”と強調して反論している。まだ“許されキャラ”は完全には定着していないのかも。

(木村慎吾)

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