この夏最強のトラウマがあなたを襲う──。

かつて一世を風靡した、2ちゃんねるオカルト版スレッド「死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?」(通称“洒落怖”)。この“洒落怖”の中でも最もトラウマになると怖れられた『ヒッチハイク』が、ついに映画化。

7月7日より全国公開される本作より、自立できない青年・山崎健と、その悪友・和也を演じる、大倉空人さん平野宏周さんのインタビューをお届けします!

 

大倉空人×平野宏周|映画『ヒッチハイク』キャストインタビュー写真①

▲大倉空人さん(写真左)、平野宏周さん(写真右)

 

やっぱり怖い! 脚本を読んで感じたことは?

――映画『ヒッチハイク』、最初に脚本を読んでどんなことを感じられました?

大倉空人(以下、大倉) 僕が演じる役、山崎健はどんな人なのか、僕と似てるところはどこかな、というのを読みながら考えてたんですけど、新しいことに踏み出すことを怖がるという感覚は似ているかなと思いました。作品全体としては、読んでいて楽しかったし、怖かったんですけど、まだ実際に現場に入ってないので、これってどうなっていくんだろう、現場はどうなるんだろうという想像がどんどん広がってワクワク感がありました。

平野宏周(以下、平野) 僕もまずはシンプルに怖いっていう思いが大きかったですね。あとは、実際にジョージ一家がどういうふうに描かれるんだろう、っていう想像が膨らみました。異次元すぎますよね(笑)。そこに対する楽しみがすごく大きかったですね。

――そして、いざ撮影で現場に入って感じたことは?

大倉 まず現場入って感じたのがまず寒さ!

平野 寒かったよねー。

大倉 撮ったのが12月の上旬だったので、本当に寒くて、場所は群馬の森の中だったんですけど、独特な雰囲気があって、この作品にピッタリすぎる、と思いました。ホラーにとって最高の環境。あと、現場で感じたのは、ジョージ一家の皆さんが優しすぎるって思いました。

平野 ホントに(笑)。

大倉 作品の中では恐怖でしかないんですけど、現場の裏では優しすぎる皆さんで、そのギャップはちょっと面白かったです。

――作品を拝見したので、我々はあの恐怖感しか感じてないですけど。

大倉 むちゃくちゃ優しかったです。でもだからこそ怖かったというのはあると思います。

平野 そうだね。現場での優しさが相まって、ジョージ一家のギャップは印象的です。

大倉空人「座長として、まず形から入りました(笑)」

――お二人の最初に感じた印象、撮影進めていくうえで感じた印象の変化などあればお聞かせいただければと思います。

大倉 最初は、身長が高い優しそうな人だなと思ったんです。初めて会ったのがオーディションで。同じ回で。現場に入ってみると、優しい人っていう印象はそのままで、周りを温かくしてくれる人。僕にとっては現場を盛り上げてくれるムードメーカーみたいな存在でした。

平野 嬉しいですね。空人くんは無邪気な子、素直な子なのかなっていう印象だったんですけど、撮影が進んでいくにつれて、とてもしっかりしてるなって思いました。年下なんですけど、自分で思ってることも言えるのすごいな、って。たぶん主演としていろんな思いだったり、戸惑いもあったと思うんですけど、それを表に出さず、みんなを引っ張ってくれたのかなっていう印象です。途中から「座長!」っていうイメージに変わっていきました

大倉 いや、ほんと嬉しいです。でも僕、動画で見ましたもん。主演の皆さんが現場でどんなことをやっているのか。クランクアップのときに握手をするとか、花束を渡しに行くとか、形から入りました(笑)。

平野 そうだね。してくれた。

大倉 まず僕、主演とお話をいただいたときに嬉しさよりも驚きがあって、まだまだ経験も足りないですし、お芝居に関して、宏周もそうだし、周りの皆さんのほうが1枚も2枚も3枚も4枚も上手なのでその中で主演なんて、どうしたらいいだろうという感じだったので、そこは必死でした。

平野 でも何だろう、そのまっすぐ感がたぶんみんなに伝わって、現場もいい雰囲気になってたんだと思います。締めるところは締めてくれたし、みんなで喋るときは喋って一緒に盛り上がってくれたので、どっちかっていうと僕は盛り上がったら、盛り上がったままの方向に行っちゃうんですけど、ちゃんと背中で語ってぴしっとしてくれてました。

大倉空人|映画『ヒッチハイク』キャストインタビュー

――一方で、平野さんの演じる和也という役は、ちょっと難しいですよね。最初の出方としては、ちょっと軽々しくヒッチハイクに乗っかるキャラで、でも…という。

平野 そうですね。それは読み合わせのときに監督といろいろ相談させていただき、できるだけギャップを持たせたほうが、真実を知ったときに、生きてくるんじゃないかっていうことで、そこに向けて逆算して作っていこうみたいな話は、監督とさせていただきました

――最初の「食事行きましょう」という誘いに「いいっすね」みたいな感じで乗って行く和也。そりゃ、引き止めるよって感じですよね(笑)?

大倉 冗談じゃないって感じ。

平野 あれね。理由がなかったらやばいやつですね(笑)。

大倉 あはは(笑)。健の心情としては「何言ってんの?」ですよ。それも肉食べに行くって…っていう。

プライベートではヒッチハイクはできません

――ちなみに、お二人はヒッチハイクとかできるタイプですか?

大倉 絶対無理です。

平野 僕もあんまりかなと思います。

――お答えが速い(笑)。窮地に陥ったとしても極力避けたい?

大倉 俺だったら絶対歩きます。またはバスを待ちます。

平野 他の方法考えるよね。

大倉 乗ってるのがジョージ一家じゃなくても避けると思います(笑)。

――では、この映画『ヒッチハイク』を楽しみにされてる方にメッセージを一言お願いします。

大倉 まず、このジョージ一家の恐怖というのはもちろんですけど、そこと同時に、まず伏線として、様々な点が散りばめられてる中で、最後に全部一つに繋がっていって見えてくる部分もあるので、そこも楽しんで欲しいなと思います。ただ、すっきりハッピーエンドというよりは、何かちょっとモヤモヤするところもあるので、ホラーとして怖がっていただくだけじゃなく、謎解きという面でも楽しんでいただけると嬉しいなと思います。

平野 ホラーとしての怖さはもちろんなんですけど、登場人物の成長具合や変化も見ていただけたらと思います。健だったら、最初はお母さんとの関係で…。

大倉 過干渉な関係があって、それがストレスになってね。

平野 っていう男の子だったのが、いざこういう局面に立ち向かってどう変わっていくか。男の子の成長、人間の成長の姿を見れると思いますし、僕が演じた和也も、普段ふざけてるけど、実は…っていう部分が見えてくると思うので、怖いところもちろんそうなんですけど、登場人物の思惑や成長具合をぜひ楽しんでいただければ、また違う面白さがあると思います。

 

平野宏周「僕は、僕が『沼』になりたいです」

――そしてもう一つ。お二人の「沼」について。ちょっと最近気になってるもの、もしかしたら沼るかも、みたいなことを聞かせていただければと思います。

大倉 僕、グループ活動(原因は自分にある。)をしているのですが、そのグループが所属してるEBiDANの中の先輩グループONE N’ ONLYTETTAくんにギターを借りまして、触ったところめちゃくちゃ面白くて。TETTAくんにコードとかもいろいろ教えてもらって、まだ1日しか触ってないですけど、なんかハマりそうだなと思ってます。自分のギター買おうかなって。楽器が一つできたらいいなっていうのは思っているので、気になってます。

平野宏周|映画『ヒッチハイク』キャストインタビュー

――平野さんはいかがですか?

平野 僕は、僕が「沼」になりたいです。

――どういうことですか(笑)?

平野 この『ヒッチハイク』を見て、この子カッコいいなって思ってもらえたら嬉しいし、そこからSNSをチェックしてもらって、平野宏周っていうのか、応援したいなと思ってもらえたらいいなと思うので、僕が沼側になりたいです(笑)。

――なるほど。そのためには映画での平野さんはもちろん、他の作品見てもらって、いろんな面を知ってもらいたいですね。

大倉 変身とかね。

平野 もちろん見て欲しい。いろんな平野宏周を見てもらえたら嬉しいです。

大倉空人×平野宏周|映画『ヒッチハイク』キャストインタビュー写真②

撮影/笹井タカマサ
Text/田部井徹(トリーヌ)
スタイリング<平野宏周さん>/鳥羽 栞

プロフィール

大倉空人(おおくら・たかと)

2002 年4 12 日 生まれ、神奈川県出身。ダンスボーカルグループ『原因は自分にある。』のメンバーとして活動中。出演作として、映画『レッドブリッジ』『レッドブリッジ ビギニング』、ドラマ『ひともんちゃくなら喜んで!』(ABC)、『福岡恋愛白書18 春のおとなりさん』(KBC)、『ムチャブリ!わたしが社長になるなんて』(日本テレビ)、『FAKEOTION -たったひとつの願い-(日本テレビ)、『警視庁ゼロ係〜生活安全課なんでも相談室〜SEASON5(テレビ東京)など。出演するホラードラマ「怪談新耳袋 暗黒」が8月24日からBS-TBSにて放送スタート。

公式サイト●https://www.stardust.co.jp/talent/section3/ookuratakato/

 

平野宏周(ひらの・こうしゅう

1999 年4 1 日生まれ。神奈川県出身。2016 NHK E テレ「R の法則」にて芸能界デビュー。2020 年にテレビ東京系連続ドラマ「ウルトラマンZ」にてテレビドラマ初主演。今年の4 月公開の『妖獣奇譚 ニンジャVS シャーク』では映画初主演となる。他にも優里「ベテルギウスMV の主演など話題作に多く出演し、映画・ドラマ・CM を中心に幅広い露出を増やしている。

公式サイト●https://www.sunmusic-gp.co.jp/talent/hirano_koshu/

 

作品概要

ヒッチハイク』

7月7日(金)全国ロードショー

出演●大倉空人 中村守里 平野宏周 高鶴桃羽
速水今日子 結城さと花 結城こと乃 保田泰志 / 細田善彦
川﨑麻世

監督●山田雅史 脚本宮本武史

製作●BBB/ニューセレクト 配給・宣伝アルバトロス・フィルム 宣伝協力ブラウニー

©2023「ヒッチハイク」パートナーズ
hitchhike-movie.com