バイエルンが、トッテナム所属のイングランド代表FWハリー・ケインの獲得に向け、2度目のオファーを準備しているようだ。3日、ドイツメディア『スカイスポーツ』が伝えている。

 今夏の移籍市場で一線級のセンターフォワード(CF)の獲得を狙っているバイエルンフランクフルト所属のフランス代表FWランダル・コロ・ムアニやブレーメン所属のドイツ代表FWニクラス・フュルクルクへの関心が明らかになるなか、ドイツの“絶対王者”は現行契約が来年夏で満了となるケインの動向も注視。選手個人との交渉は順調に進行しているとも報じられている。

 現地時間27日には、7000万ユーロ(約110億円)+ボーナスという内容の最初のオファー提示に踏み切ったバイエルン。この提案はトッテナム側によって拒否されたものの、依然としてケインの獲得は諦めておらず、現在は2度目のオファー提示に向けた準備を進めているという。報道によると、バイエルンのOBで現在はクラブ幹部を務めるカール・ハインツ・ルンメニゲ氏が、同選手の獲得を熱望しているとのこと。自らが電話を取り、トッテナム側との交渉にあたっているようだ。

 最優先課題のCF補強に向けて、ケイン獲得に向けた動きを強めているバイエルンだが、一方で別の解決策についても検討がなされているという。それは今夏の獲得を断念し、来年夏の契約満了後にフリートランスファーで同選手を迎え入れるというもの。ヨーロッパ屈指のストライカーが無償で獲得できることはバイエルンにとっては非常に魅力的であり、現在クラブ内部でも議論が活発化しているようだ。なお、バイエルンケイン獲得を来年夏に延期する場合には、今夏の“暫定解決策”として、フュルクルクへのオファー提示に踏み切る可能性が高いと『スカイスポーツ』は指摘している。

 バイエルン以外にも、マンチェスター・Uパリ・サンジェルマンPSG)からの関心が明らかになっているケイン。果たして今月末に30歳の誕生日を迎える同選手は、今夏にどのような決断を下すのだろうか。

トッテナムとの現行契約が来夏で満了となるケイン [写真]=Getty Images