7月7日より全国公開される映画『遠いところ』より、本編映像が公開された。

6月9日より沖縄先行公開中の本作は、コザを舞台に幼い息子を抱える17歳アオイが社会の過酷な現実に直面する姿を描いた作品。監督は、長編デビュー作『アイムクレイジー』(19) で、第22回富川国際ファンタスティック映画祭NETPAC賞(最優秀アジア映画賞)に輝いた工藤将亮。長編3作目のオリジナル作品『遠いところ』は、4年に渡り沖縄で取材を重ね脚本を執筆、全編沖縄での撮影を敢行した。

主人公アオイを演じるのは、昨年『すずめの戸締まり』への出演で話題を呼び、本作が映画初主演となる花瀬琴音。アオイの友人、海音には映画初出演となる石田夢実、夫のマサヤには『衝動』(21) の佐久間祥朗が起用され、それぞれ撮影1カ月前から現地入り、沖縄・コザで実際に体感したリアリティ溢れる演技が先行公開された沖縄で絶賛の声が広がっている。

沖縄のコザで暮らす17歳アオイは、若くして子供を育てながら生活のために朝までキャバクラで働いていた。夫のマサヤは建築現場で働いていたが、不満を漏らし仕事を辞めてしまう。アオイの収入だけの生活は益々苦しくなるにも関わらず、マサヤは新たな仕事を探そうともせず、「働いて」と願うアオイに暴力まで振るう。そんな中、キャバクラにガサ入れが入り、アオイは生活費を稼ぐための仕事までも奪われてしまう。

公開された映像は、マサヤに暴力を振るわれてアザだらけになったアオイの顔のアップからスタート。夫の実家を訪れ、義母(松岡依都美)に「マサヤ帰ってないですか?」と声をかけると、酒席での喧嘩で警察に連れていかれたという。そして弁護士(池田成志)のもとを訪れたアオイは、マサヤの起こした事件について説明を受け、示談を提案される。生活費を稼ぐための仕事も失ったアオイに夫が犯した傷害事件による多額の示談金が重くのしかかることになる。ただ「普通に生きたい」と願うアオイの前に、どんな未来が待ち構えているのかが気になる映像となっている。

映画『遠いところ』本編シーン

<作品情報>
『遠いところ』

『遠いところ』ポスタービジュアル

7月7日(金) より全国公開 ※沖縄先行公開中

公式サイト:
https://afarshore.jp

『遠いところ』