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TOMOO6月28日に東京・NHKホールにてワンマンライブ「TOMOO LIVE TOUR 2023 "Walk on the Keys"」の東京公演を開催した。

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TOMOO LIVE TOUR 2023 "Walk on the Keys"」はTOMOOにとって最大規模となったホールワンマンライブ。6月に大阪と東京の2カ所で行われた。

開演時刻になると弦楽四重奏が鳴り響き、ステージ前面に下げられた紗幕が虹色に照らされてライブがスタート。紗幕が開いて姿を現したTOMOOは「オセロ」「恋する10秒」で力強い歌声を届ける。ホールに観客の大きな手拍子がこだまする中、彼女はステージ上に置かれた白いソファに座り込み「らしくもなくたっていいでしょう」を熱唱。自身が初めてNHKホールに来たときのことを回顧し「私にとってここは、人生で初めてライブを観に来た場所なんですよ。それから13年の時が経って、今日ここで歌えています。この場所、この時間を、皆さんと共有できてうれしいです。特別な日にしたいなと思っているので、最後までよろしくお願いします!」と意気込み、会場を沸かせた。

その後はサマーチューン「shiosai」「雨でも花火に行こうよ」が連続で演奏され、客席は夏めいた空気に包まれる。「いってらっしゃい」が始まると、TOMOOは地声と裏声を細かく行き来する複雑なフレーズを難なく歌いこなし観客を魅了。「17」では10代の頃の夏の思い出をしっとりと歌い上げた。TOMOOと幡宮航太(Key)がピアノとキーボードの連弾で披露したのは「ベーコンエピ」。4本の腕で重厚なハーモニーを奏でていく。続けてライブはTOMOOの弾き語りコーナーへ。彼女はグランドピアノの小気味よい音色に乗せて「好きっていって」「ピアス」「ナイトウォーク」を歌った。

再びバンドメンバーと合流し「ロマンスをこえよう」を届けるTOMOO。セピア色に照らされた紗幕に、フィルムノイズが投影される。ノスタルジックな雰囲気の中で、TOMOOの歌声とフルートの音色が響き渡った。ホーンストリングスも加わりフルバンド編成で「夜明けの君へ」が演奏されたのち、TOMOOはピアノから離れると、ピンボーカルで「HONEY BOY」を披露。「夢はさめても」「Friday」では6人のバックダンサーも加わり、にぎやかな空気がホールを満たす。TOMOOは最後に弾き語りで「金色のかげ」を丁寧に届けたのち、ステージをあとにした。

アンコールの拍手に迎えられたTOMOOとバンドメンバーは「I hope」でライブを再開。曲が終わると同時にバックバンドが「Happy Birthday to You」のメロディを奏で始める。ライブ当日が28歳の誕生日だったTOMOOにバースデーケーキが贈られると、客席のあちこちから「おめでとう!」という声が上がった。彼女はケーキの表面に自分の顔が描かれているのを見て「みんなでバリバリにして食べるんだろうな! 粉々にして食べましょうね」と会場の笑いを誘う。

この日のラストナンバーはTOMOOの代表曲「Ginger」。ハイハットが刻む16分音符がファンの体を揺らし、TOMOOはステージを縦横無尽に動き回りながら、飛び跳ねて歌声を届ける。サックスストリングスオルガンのソロ回しを経て、最後のサビではバックダンサーも登場し、大盛況の中でライブは幕を閉じた。

出演者がステージを去ったのち、バックスクリーンには突如として告知映像が流れ始めた。この中で9月27日TOMOOのメジャー1stフルアルバム「TWO MOON」が発売されること、11月から2024年1月にかけて全国ツアー「TOMOO LIVE TOUR 2023-2024"TWO MOON"」が行われること、TOMOOのオフィシャルファンクラブ・YOU YOUがオープンしたことが知らされると、NHKホールは大歓声に包まれた。

TOMOO「TOMOO LIVE TOUR 2023 "Walk on the Keys"」2023年6月28日 NHKホール セットリスト

01. オセロ
02. 恋する10秒
03. らしくもなくたっていいでしょう
04. shiosai
05. 雨でも花火に行こうよ
06. いってらっしゃい
07. 17
08. ベーコンエピ
09. 好きっていって
10. ピアス
11. ナイトウォーク
12. Cinderella
13. ロマンスをこえよう
14. 夜明けの君へ
15. HONEY BOY
16. 夢はさめても
17. Friday
18. 金色のかげ
アンコール
19. I hope
20. Ginger

TOMOO「TOMOO LIVE TOUR 2023 "Walk on the Keys"」東京公演の様子。(Photo by Kana Tarumi)