阪神に活気を与えている前川。ここからどこまで成長するのか楽しみだ(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 “若虎”が一軍の舞台で躍動中だ。阪神の高卒2年目・前川右京はバットで存在感を示している。6月7日の楽天戦(楽天モバイルパーク)で田中将大から初安打を放つと、27日の中日戦(甲子園)ではプロ初の猛打賞を記録。高卒2年目ながら、ここまで20試合に出場し打率.292、6打点の成績を残している。

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 阪神に現れた「ロマン砲」を球団OBはどう見ているのか。昨季まで阪神の投手コーチを務めた金村曉氏がYouTubeチャンネル「野球いっかん!」に出演し、前川について言及した。

 同氏は前川について「去年のオープン戦で何試合か見た時に、これは将来のタイガースの中軸を張る選手で逸材だと思っていました」と、昨季に投手コーチを務めていた際から注目していたことを語った。

 「ロマン砲」のポテンシャルについては「彼のポテンシャルは軸がブレずに強くバットを振れること。高卒2年目のスイングじゃないんですよ。あれだけ強くスイングできる選手は周りにいないし、彼の能力はすごく高い」と、スイングを絶賛。将来的には「やはり3番打者タイプですよね。ホームランも出るでしょうけど、どっちかというと中距離打者で4番につなげるタイプなのかな。神宮とか横浜スタジアム行ったらホームランもすぐ出ますよ」と話した。

 また、金村氏は前川の起用法についても言及。「相手が左投手のときも絶対出した方がいい。(6月29日の中日戦で)松葉から打った外のカットボールは見逃せばボールの球だったが、届いてセンター前に持っていった。まだ左投手との対戦は少ないが、彼は踏み込んでいるので、出した方がいいと思いますね」と自らの見解を語った。

 首位を走る阪神はリードオフマン・近本光司が右肋骨骨折のため出場選手登録を抹消。チームにとって大きな痛手となるが、若虎が主力の穴をカバーできるか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

阪神・前川右京の打撃センスを元投手コーチが絶賛「高卒2年目のスイングスピードではない」