衣装制作やメークの練習はもちろん、徹底して身体づくりにも励み、全身で好きなキャラクターになりきろうとするコスプレイヤーたち。その中には美意識の向上に伴い、「もはや別人では？」と疑ってしまうほど、劇的な変化を遂げた人々もいる。本稿では「#同一人物とは思えない画像を貼れ」のタグ付きで、22歳当時と現在(31歳)の写真の比較ツイートをアップしていたコスプレイヤー・来栖川ゆのさんに注目。インタビューを実施し、女装コスプレに取り組むようになったきっかけや、容姿に対する周囲の反応について話してもらった。
【写真】驚きのビフォーアフター…コスプレイヤー来栖川ゆのさんの“劇的な変化”
――来栖川さんのプロフィルを教えてください。
今年で31歳になります、来栖川ゆのです。普段はコンセプトカフェのキャストとして働いていて、コスプレ歴は7年目になります。コスプレ活動に関しては2、3カ月に1回、スタジオで撮影をするくらいですが、コミックマーケットにサークル参加して、写真集を販売したこともあります。
――性別すら超越した美麗なコスプレ写真を多数掲載されていますが、「女性キャラのコスプレ」はいつ頃から始められたのでしょう？
コスプレにハマった当初は男装しかしていなかったんですけど、ちょうどその頃、スマートフォンゲームの「Fate/Grand Order」がはやっていて。そのゲームに出てくる刑部姫というキャラクターがめちゃくちゃかわいくて、「この子のコスプレをしてみたい！」と強く思ったのがきっかけです。そこからどんどん女装そのものにも興味が沸いて、いろんな女の子キャラのコスプレにも挑戦するようになりました。
――ご自身でご覧になられて、過去と現在の容姿について思うところはありますか？
昔の自分は、肌の手入れを一切していなくて。眉毛もぼさぼさで、まさに“チー牛”そのものでした(苦笑)。それと比べれば…ですが、今は美意識が身について、美容にも気を使えるようになったので、まだまだ未熟ですが、自分の容姿に少しだけ自信が持てるようになりました。
――容姿についていじられたり、嫌な思いをした経験は？
いじめとか嫌な目に遭ったことはほとんどないんですけど、圧倒的な老け顔であることが本当に嫌で…。学生のころ、10歳以上年上に見られたこともあって、そのときは地味に傷つきました。
――そんな中、この度投稿されたツイートには1万件を超す“いいね”が付き、盛り上がっていますが、届いたコメントの中で印象的だったものはありますか？
「すごい!!」や「????」「まったく別人！」など、驚きのコメントをたくさんいただきました。「胸はどうなっているの？」など、女性キャラの体を再現していることに対する質問も多かったですね。
■美容に対する取り組みを続ける上でもコスプレはオススメ！
――今まで挑戦したコスプレの中で一番のお気に入りは？
一番反響があったのは、「Fate/Grand Order」に登場するスカサハのバニーガールバージョンのコスプレです。めちゃくちゃ評判がよくて、コメントもたくさんいただきました。でも、一番のお気に入りとなると、やはり女装コスプレを始めるきっかけになった刑部姫になりますね。
――今後挑戦してみたいコスプレ活動がありましたら教えてください。
やってみたいコスプレ作品という意味では、「原神」や「勝利の女神：NIKKE」、あとガンダムシリーズが好きなので、これらの作品のコスプレに挑戦したいです。コスプレ活動に関しては、これまではほぼスタジオでしか撮影をしたことがなかったので、どんどん外に出てロケ撮影をしてみたいですね。そうして写真集などを作って、大勢の方に見ていただきたいなと思っています。
――来栖川さんのように「変わりたい」と思いながらも美容に関する取り組みがうまくいかず、悩んでいる方たちに向けてアドバイスをお願いします。
私はもともと肌が弱くて常にガサガサだったんですけど、「好きなキャラクターになりきるためには肌もきれいにしないと！」という一念で、スキンケアに取り組むようになりました。最初は半信半疑でしたが、続けることでだんだんと肌の保湿がよくなって。周りからも褒めてもらえるようになりました。
メークに関しても、イベントに参加するたびにフォロワーさんから「この前会ったときよりかわいくなっていますね」と言ってもらえることがうれしくて。それが練習を続けるモチベーションになり、結果的にメークのレベルも上がったので、やはり“楽しく続ける”ことが大切だなと感じました。
ダイエットもスキンケアも結果が出るまでにはそれなりの時間がかかりますが、何か目標があればつらい時期も気持ちを維持できるので、なかなか続けられないという人は明確なビジョンを持つといいですね。そういった意味でも、コスプレは非常にやりがいのある趣味なのでオススメです！
◆取材・文＝ソムタム田井
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