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7月4日厚生労働省は’22年の「国民生活基礎調査の概況」を公表した。資料によれば、18歳未満の児童がいる世帯は991万7000世帯。全世帯の18.3%にあたり、’86年の調査開始以来、初めて1000世帯を割った。

「本資料にある’21年1月~12月までの所得の調査結果では、全世帯の平均所得が545万7000円に対して、児童のいる世帯は1.4倍の785万円でした。日本では収入が低いと、子供をもうけることが大変だと如実に示しているでしょう。政府は少子化対策の財源となる新たな支援金制度の創設に向け、4日にこども家庭庁に準備室を設置しました。しかし、新たな支援金は社会保険料に上乗せする仕組みを検討しているため、さらなる議論を呼びそうです」(全国紙記者)

日本において喫緊の課題である少子化問題は、著名人たちも高い関心を寄せている。

同日、実業家のホリエモンこと堀江貴文氏(50)のYouTubeチャンネルに、「ホリエモンが考える少子化対策と新たな財源を生むアイデア」と題する動画が投稿された。経済メディア「NewsPicks」の企画で、ゲストに慶應義塾大学大学院の岸博幸教授を迎えて行われたディスカッションだ。

堀江氏は「子供を作るだけだったら、結婚しない方がいいんですよ」と切り出すと、「子供作るんだと結婚しなきゃと思ったらちょっとハードル高いじゃないですか」とコメント。続けて、最近の傾向についてこう私見を述べた。

「今の若い子とかは結構さばけていて、『精子だけでいっかな』みたいな。そういう考え方する人たちとかも増えてきていて、人工授精とか卵子凍結とか、精子を売る商売とかが出てきたせいで、『別に結婚しなくても子供だけ作ればいいか』とかね。そういう選択肢も生まれてきている」

“非婚化”を指摘する堀江氏に、岸教授は「その論点はすごく大事」と同調。「色んな政策をやるのはいいんだけど、それで人口が増えるかというと大変」とコメントし、次のように理由を述べた。

「堀江さんが仰ったように、文明が進化するなかで仕事と家庭のトレードオフっていうのは色んなトレードオフがあり得るようになっちゃって、個人の選択はだいぶ自由になっている。そういう中で結婚だ、家庭だっていう重きを置く人はやっぱり経済が良くなっている国ほど減ってきている」

■「子供を作ってもいいんですよ。だけど育てるのは嫌だな」

この意見を聞いた堀江氏は、「子供を育てるのが好きな人とかっているんですよ。その遺伝子はある程度は引き継がれるんで。僕はどこかで(子供を作りたい人が)底を打つと思うんですけどね」とコメント。続けて、「僕は別に子供を作ってもいいんですよ。だけど育てるのは嫌だなと思っちゃうんですよ」と自らの考えを提示。そして、こう続けたのだった。

「お金だけ払って育ててくれるんだったら、別に種だけ提供してもいいかなと。種とお金だけ提供して、子供を増やすみたいな。全然良いですよ。ただ、結婚して四六時中、家族と一緒にいてとか絶対やだもん」

「制度として結婚しなくても子供を育てられることが一番大きな論点」と主張する堀江氏は、対策方法として「家族制度を崩壊させる」「移民を受け入れる」の2点を挙げた。しかし、「最近の自民党のやり方を見ていると、根本の大方針を公明正大に出して王道を行くやり方ではなく、うまいことだまくらかして変な法律作って脇道から改革していくっていう風なやり方をしているように見える」と政権に疑いの目を向けていた。

動画は現在までに10万回以上再生されており、コメント欄には堀江氏に賛同する声が(5日19時現在)。

ホリエモンみたいな有能で金持ちな人はたくさん子供を作るべきだよな》
ホリエモンほど、合法的に有用なアイデアをバンバン論理的に提示してくれる人も中々いないよね。ほんと凄い》

だが一方で、“自由すぎる”と反対の声も上がっている。

《家族制度廃止とか子育てしたくないとか、ホリエモンに愛情はないのか? 可愛そうな人なのかと思っちゃう。本人は気にしてないんだろうけど》
《シングルマザーで1人で育てるってめちゃくちゃ大変なのに精子だけって…パパとママがいない子供がどれだけ寂しいかどれだけパートナーが支えてくれない状況で子育てするのが孤独で大変か》