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 日本では、建築物の5階以上の階と地下2階以下の階には避難階段を、15階以上の階と地下3階以下の階には特別避難階段の設置が義務付けられているが、緊急時にその階段が使用できない場合も想定される。

 そんな時あったら便利なのがこの、折りたたみ式の避難用階段だ。

 通常はバルコニーの手すりとして使用し、火災発生などの緊急時には、レバーを引くことで非常階段として使用することができるのだという。

【画像】 非常時、緊急時のもしもの一手、折りたたみ式避難階段

 集合住宅やビル火災では、一刻も早く建物から避難しなければならない。だが、非常階段が利用できない状況が発生する場合もある。

 そんな時に便利なのが、通常時はベランダの手すりとして使え、非常時には緊急はしごとして使用できる折りたたみ式避難階段だ。

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 前回、レバーを押すか引くかするだけで、6秒以内に窓に設置した滑り台が膨らむ「非常用脱出装置」を紹介したが、あれは2階から4階までの窓にしか設置できない。

 一方この折りたたみ式避難階段、10階以上の建物であっても設置が可能だ。

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 この新たな避難用梯子は、他の出口を利用することができない状況でも、多くの人々が同時に避難するための手段を提供してくれるという。

 また下に降りるだけでなく、上層に避難することができることができるのも特徴だ。

 操作は簡単でベランダの手すり部分の一部をスライドさせるだけで、避難階段がすぐに出てくる仕組みとなっている。また、電気を使用していないため、停電の時にも使用が可能となっている。

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すでに韓国の一部の都市部に設置、今後は海外に展開予定

 開発したのは韓国の金型製造業者「パインD&C」社で、既にパジュ市、カピョン市、ソウル市、ポハン市の一部の建物に導入されており、プチョン市の建物への導入が計画されているという。

 今後は海外への輸出を進めていくそうで、現在、ベトナムフィリピン、中国など14か国で特許出願を行い、輸出のための現地投資、製造企業の選定などを行っている最中だという。

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 高層住宅が増えている今、折りたたみ式避難階段は火災による人命損失を減らすための新たな試みとして注目を集めているという。

written by parumo

 
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レバーを引くだけですぐに非常階段が飛び出す。集合住宅・ビル用の折りたたみ式避難階段