7月17日(月)にスタートする“月10“ドラマ「転職の魔王様」(毎週月曜夜10:00-10:54※初回は夜10:00-11:09、フジテレビ系)の制作発表が7月7日に都内で行われ、主演の成田凌、ヒロインを務める小芝風花をはじめ、石田ゆり子、山口紗弥加、藤原大祐、おいでやす小田、前田公輝が登壇。本作の見どころを紹介した他、役にちなんで、指名された人が他の出演者の相談にのる一幕もあった。

【写真】“恋ダンス”のポーズで石田ゆり子に確認する成田凌

本作は、“転職の魔王様”の異名を持つ毒舌敏腕キャリアアドバイザー・来栖嵐(成田)が、求職者の仕事や生き方への悩みを辛辣(しんらつ)な言葉で一刀両断しながらも、働く自信と希望を取り戻させる“転職”爽快エンターテインメント。

小芝は、転職エージェント会社「シェパードキャリア」にやって来た求職者で、のちに来栖の相棒となる未谷千晴を演じる。また、「シェパードキャリア」の面々として、石田は社長であり千晴の叔母の落合洋子、山口は周囲から“姉御”と呼ばれているキャリアアドバイザー・広沢絵里香、藤原はアルバイトの大学生・犬飼翔、小田は温和なキャリアアドバイザー・山口守男、前田は来栖を一方的にライバル視する営業・横山潤也を演じる。

■「“初日からこんだけ喋るか”っていうぐらい話した」

成田は、来栖のトレードマークでもある杖を突きながら登壇。また小芝は、役柄について、制作発表の司会を務める藤本景子アナウンサーから「ハードな労働環境で“気持ち悪い社畜”になって、働く自信と希望をすっかりなくしてしまった迷える転職希望者」と紹介され、「ちょっとひどくないですか?(笑) 魔王様と同じこと言う(笑)」と言いながらも、「気持ち悪い社畜を演じました、小芝風花です」と笑顔であいさつした。

石田は、成田との共演は約5年ぶりだと話し、成田が“恋ダンス”のしぐさで「このドラマ(『逃げるは恥だが役に立つ』)ぶり?」と確認を。成田は、今作で石田が演じる洋子について、「理想の社長。くせ者(の社員)を集めた社長ですから、くせもありますけど、しっかり軸があって、柔らかいので、最高のベッドみたいな感じです」と例えた。

山口は「皆さんマイペースで楽しいです。撮影の間にみんなでゲームをしたりしています」と、現場の雰囲気を明かし、小田は「皆さん、転職の魔王様、記者会見においでやす~!」と大声であいさつ。成田や小芝が「ええ…? 初めて見た…」と、とまどいを見せる中、小田はそんな空気を物ともせずに自己紹介を終え、「(みんな)すごくコミュニケーション能力が高いというか、“初日からこんだけ喋るか”っていうぐらい話して、仲良くなるのが本当一瞬でした」と、監督も驚くほど初日から打ち解けていたと語った。

■「成田くんが演じるからチャーミングで、魅力を放っている」

続いて、“毒舌”が代名詞になっている本作の魅力について、成田は「毒というか、そういう強い言葉って、本当に愛情のある人に対してしか言わないし、本気で応援していないと出てこないと思う。そういう言葉を食らわないと、自分の本当の姿が見えてこなかったりするときがある」と持論を展開。そして、「社長の洋子さんのシーンで、『仕事を決めることは生き方を選ぶこと』のようなせりふがあって、このドラマを表しているなと思いました」と、印象的なせりふを明かした。

一方、石田は、成田が演じる来栖を印象的なキャラクターに挙げ、「実際にこういう方がいたら、たぶん、ちょっと煙たがられると思う。でも、それを成田くんがやることで、すごくチャーミングで、何とも言えない魅力を放っているんです」と絶賛。それを聞いた成田は、「うれしいです。数年前は本当に、(スタッフから僕が)怒られるところばかり(石田さんは)目にしていたと思うので」と、石田からの言葉に頬を緩めた。

また、演じる千晴が「壊れるまで働き続けていたっていうところに、すごくグサっと来た」という小芝は、「この(俳優の)仕事も、求められることってすごくうれしくて、限界を超えても頑張りたいっていう思いはどうしてもあると思うんです。そんな中で、ちゃんと自分の意思で、自分の価値観を持ってお仕事に臨みたいなって思わされたせりふがあって、すごく好きなシーンです」と、1話に印象的な場面があったと話した。

そして、藤原が、「初めて台本を読んだときに、ものすごく面白いなと思いました。背中を押してもらえるというか、次の日の朝、力強く家を出たくなるような作品だなと思ったので、転職を考えていない方にも勇気を与えられる作品だなと思いました」と語ると、小田が「真面目すぎ!(笑)」とツッコみ、会場では笑いが。成田は、「こういうところをたまに見せてくれるから、彼の沼によりハマっていく」と、藤原が役同様、現場でも愛されキャラであることが明らかになった。

続いて小田は、「『子供の頃のあなたが今のあなたを見たらなんて言うでしょう』という来栖のせりふがあって。今の仕事が良いんやって、みんなどこかで言い聞かせて、毎日仕事に追われて、(転職を)考える余裕はないけど、そういう瞬間にハッと立ち戻る。来栖の言葉で気づかされる場面が散りばめられてると思います」とコメント。藤本アナから「子供の頃の小田さんが今の小田さんを見たらどう言うと思いますか?」と聞かれた小田は、「泣くんちゃいます? 僕、松本人志になりたかったんですよ」と自虐しつつも、気を取り直して「来栖と千晴の関係も面白い」とアピールした。

さらに、6歳で芸能界デビューした前田に、「“転職”を考えることはあったか」と藤本アナが質問。前田は「小さい頃からタレントさんのような職業に憧れていて。16歳で映画を初めてやらせてもらったときに、役者が楽しいと思ったので、そのタイミングが転機だったかもしれないです。視界が開けた瞬間があった」と、自身の転機を明かした。

■成田の“お悩みモード”にあわあわ…

また、“キャリアアドバイザー”という役柄にかけて、登壇者たちが悩みを打ち明け、その人に指名された人がアドバイスを送ることに。前田は「仕事が重なったりするときは、どうやって処理されていますか?」と成田に相談。成田は「俺、別に大丈夫なんだよね。でも、めっちゃ怒られたりした日とかは、帰りにサウナに行って、(水風呂と)何周かして、その二周半目ぐらいで『一生懸命、俺はお芝居をするだけだな』って思って。それから帰って、ぐっすり寝ます」と、落ち込んだ日のルーティンを告白した。その後、成田が「一生懸命、お芝居…」と、一人ぶつぶつと悩むモードになってしまい、小田がツッコミを入れ、前田が「俺のせいで…」とあたふたするなど、チームワークの良さが垣間見える場面も。

小田は、悩みごととして男性マネジャーの行動に苦言を呈するが、相談相手の山口が「マネジャーさんに、まず『どういうこと?』って聞いて、吉本(興業)さんにご相談してください。……どうでもいい!」と一蹴。また、藤原は、愛犬が「(散歩中に)細い道でウンピをして、通行者が来たときに(イヌが)焦って踏んじゃうんですよ。どうしたらいいですか?」と小田に打ち明けるが、大声で「知らんわ! なんやねん!」と返されてしまっていた。

続いて、山口は、おしゃれな藤原に「(自分は)どんな髪形が似合うと思いますか?」と相談。藤原は、「公衆の面前っていうんですか? こういう公の場で言うのはおかしいと思うんですけど、本当にずっとかわいいと思ってるんですよ」と照れながらコメントし、「ネプリーグ」に出演した際、「(山口さんが)喜んでいる姿を見て、ちょっとびっくりしちゃって。キャーって言いながら僕の方を見てハイタッチをする瞬間に、“まじか…”と思いました」と魅力を語った。急に饒舌になった藤原は、成田に「スイッチが! 怖い!(笑)」と指摘されながらも、「まあ、何をやっても似合うと思うんですけど、(髪に)色がついたりしたのも見てみたいなって思います」とファン目線でアドバイスした。

そして、小芝は、健康オタクなイメージがあるという成田に、「ちょうど今日の朝、唇の端が切れたんですけど、どうしたらいいですか?」と聞くが、成田は「唇だけ本当に弱くて。ずっとペロペロしちゃう人で。だから、ちょっとごめんなさい。舐めるかリップクリーム塗るか(してください)」と、唇に関しては専門外だと語った。そんな成田は、「石田さんに、つい先日、『枕何使ってますか?』と相談しました」と、石田からお薦めされた枕を愛用していることを明かした。

最後に、成田が「人にはいろんな悩みがあると思うんですけど、このドラマを見て、“私たちがここにいるよ”ということを感じてほしいなと思いました。このドラマを見ていると、言葉が強かったりして、見ているだけできつい思いをする人もいると思うんです。でも、絶対に見て良かったって思えるドラマになっているはずです」と語り、制作発表を締めくくった。

「転職の魔王様」の制作発表が7月7日に行われた/※ザテレビジョン撮影