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沢口靖子主演『科捜研の女season23』は8月スタート

テレビ局の夏ドラマの放送が開始した。

坂口健太郎が2クール連続で主演を務めることで注目されている『CODE―願いの代償―』(日本テレビ系)、主演の伊藤沙莉織田裕二の共演が話題の『シッコウ!! 〜犬と私と執行官〜』(テレビ朝日系)など、7月期のドラマが次々と放送され、視聴者の期待感も高まっているところだ。

しかし、夏ドラマに異変が起きている。

25年目に突入する沢口靖子主演の『科捜研の女』(テレビ朝日系)のseason23、田中圭主演の『ブラックポストマン』(テレビ東京系)などの注目作が、なぜか8月にスタートするのだ。

いわゆる夏ドラマといえば、7月から始まるのが一般的。ドラマのスタート時期を揃えることで、新番組が始まる印象を視聴者に強く与えられる。一方、視聴者のほうも期待していた新ドラマの初回放送を見逃すという失敗が少なくなる。放送時期をズラすメリットはあるのだろうか。

しかも8月スタートのドラマはこれだけではない。髙橋ひかる主演の『ハレーションラブ』(テレビ朝日系)、増田貴久主演の『ギフテッド Season1』(フジテレビ系)、岡本玲と長妻怜央主演の『その結婚、正気ですか?』(TOKYO MX)も8月から放送。昨年の夏ドラマは8月スタートのドラマがゼロだったことからも、今夏は8月ドラマが確実に増えていると言える。

『その結婚、正気ですか?』を8月7日にスタートさせるTOKYO MXの広報担当者は、8月に変更した理由や意図をこう語った。

「従来の7月スタートですと、学校や仕事などでリアルタイムに見られないという状況が考えられます。夏休みやお盆前のタイミングにスタートすることで、より多くの視聴者が初回放送をご覧いただけるのではないかと考えました。ドラマは初回の放送を多くの視聴者に見ていただくことで、2回目以降の盛り上がりが大きくなると考えております」

また、『科捜研の女』と『ハレーションラブ』の2作を8月から放送させるテレビ朝日の広報部からは、「編成方針の詳細についてはお答えしておりません」と回答が。

科捜研の女』はもともと、’99年放送のSeason1から長年にわたってテレビ朝日の木曜20時からのドラマ枠「木曜ミステリー」で放送されてきた。昨秋、その枠が23年半の歴史に幕を下ろしたこともあり、放送枠を変えざるを得なかったためSeason22は火曜21時枠にて放送される。

昨年の10月から半年間の同枠を振り返ると、『相棒』(全21回)が10月から翌年3月まで5カ月放送後、『特装9』(全9回)が4月から5月までの2カ月放送され、6月に始まった『刑事7人』は7月末まで放送予定と、変則的だったことがわかる。

また、前述の『ギフテッド Season1』を制作する東海テレビからは「戦略的理由によるものなので、詳細は控えさせていただきます」との回答だったが、同社制作の“オトナの土ドラ”は船越英一郎主演『テイオーの長い休日』も2カ月間の放送だった。

8月スタートのドラマが増えているのは、7月と8月でライフスタイルが大きく変わるタイミングということが大きな理由と言えそうだが、見逃し配信などリアルタイム以外の視聴が増えてきた昨今、2カ月単位のドラマが増えてくるのかも知れない。