今から約200年前の1838年7月4日、イギリスのサウスヨークシャー州にあった鉱山で、史上最悪の事故が発生した。
嵐による洪水によって、鉱山で働いていた7歳を含む26人の子供たちが、浸水したトンネルに閉じ込められて溺死したのだ。
現場には、災害によって無残にも命を奪われた子供たちの追悼碑が建てられているが、今でもその悲しみは消えることがない。
この事故現場を訪れた地元のゴーストハンターらは、浮遊している霊のような不気味な物体をとらえた。それは少女のような姿をしており、ここで命を落とした子供たちの1人では?と憶測が広がっている。
Paranormal Investigators Capture GHOST of Drowned Child Miner
1838年7月4日、サウスヨークシャー州バーンズリーにあったシルクストーン炭鉱ハスカーピット工場で、多くの子供たちが犠牲になる事故が起こった。
この日の午後、夏の雷雨が炭鉱を襲い、ハスカーピットで働いていた約40人の子供たちは避難を急いだ。
ところが、トンネルはあっというまに浸水して氾濫。40人のうち26人の子供たちが溺死するという痛ましい惨事を引き起こした。
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この鉱山には、普段から100人ほどの子供たちが雇用されていたという。
事故があった日は、下は7歳から上は17歳までの40~50人ほどの子供たちが大人の労働者に混じって働いていたそうだ。
災害で溺死した少女の幽霊か?
サウスヨークシャー州ロザラムに住むゴーストハンターのリンジーさんとリー・ステアさんは、7月4日の悲劇の事故の記念日にちなんで、6月24日に事故現場を訪れた。
ハスカーピットの現場では、カメラを回しながらライブ配信を行った。
そのときは全くわからなかったが、後で撮影した映像を見直すと、幽霊らしきものが映りこんでいることに気付いた。
その場所には、浸水したトンネルから必死で這い上がろうとしている子供の鉱山労働者の像が記念碑として建立されている。
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像は、悲劇から160 周年を記念して、1988 年に地元住民によって建てられたものだ。その記念碑の近く、右側の木の幹にぼんやりと白いものが映りこんでいたのだ。
それは、白い服を着た少女のように見える。
この少女は、鉱山事故で溺死した犠牲者の1人だ。リンジーさんは、咄嗟にそう感じたという。
溺死した子供たちは、事故現場から回収され、綺麗に洗われてから白い服を着せられたと言われています。それが、少女の霊が白いドレスを着ていた理由だと思います。(リンジーさん)
悲しい思いが今も漂う事故現場
リンジーさんは、その映像を見て胸が締め付けられるほど悲しい気持ちに襲われたと話した。
少女の幽霊の顔には、はっきりと目と口を見ることができます。裸足で、地面から少し浮いているように見えます。
この場所は、子供たちが溺死したトンネルの近くにあるので、この幽霊はハスカーピットの亡くなった子供たちのうちの1人だと、私は100パーセント確信しています。
魂が未だ現場に漂っているのを見るのは、胸が張り裂けそうです。
私たちは、ライブ配信を見た人たちがこの少女に気付き知らせてくれるまで、映像を見直していなかったので気付いていませんでした。ほんとうに衝撃的です。
映像には、リンジーさんが電磁波測定器EMFメーターを使って、幽霊との交信を試みる様子も収められている。
当時のイギリスでは、ハスカーピットだけでなく他の炭鉱現場でも、平均10歳という子供たちの多くが毎日命をかけて労働に従事していた。
だが、ハスカーピットの悲劇の事故は、子供たちが鉱山で働く危険な状況を浮き彫りにした。
その後の国民の抗議により、1842年には鉱山および製造工場で雇用される児童の条件に関する鉱山法が、王立調査委員会により作成され、後に10歳未満の少年とすべての少女が地下で働くことを禁ずる法律が施行された。
References:Ghost of girl who drowned in disaster 'spotted floating' near her memorial/ written by Scarlet / edited by parumo
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