レスターは9日、元アルゼンチン代表GKウィリー・カバジェロアシスタントマネージャーに就任したことを発表した。

 カバジェロは2022-23シーズンまでサウサンプトンに在籍していたものの、同シーズン限りで契約が満了。現役続行の可能性も含めて去就に注目が集まっていたが、最終的には同シーズン限りでスパイクを脱ぎ、指導者として新たな一歩を踏み出すこととなった。レスターは2023-24シーズンよりエンツォ・マレスカ新監督の就任が決まっている。カバジェロとマレスカ監督は2010-11シーズン途中からの1シーズン半にわたってマラガで共に戦っており、今度は指導者として“タッグ”を組むこととなった。

 カバジェロ1981年9月28日生まれの現在41歳。母国の名門であるボカ・ジュニオルスでキャリアをスタートさせると、2004年夏にはエルチェへ完全移籍し、欧州上陸を果たす。その後はアルセナルへのレンタル移籍で1度アルゼンチンに戻ったものの、2006年夏の復帰以降は正守護神として、ラ・リーガ2部を戦うエルチェを支えた。2011年冬にはマラガへ完全移籍で加入。2011-12シーズンは終盤戦に負傷で離脱したものの、ラ・リーガ28試合に出場し、クラブ史上初の4位フィニッシュとチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得に貢献した。2012-13シーズンはCLの9試合でゴールマウスを守り、マラガのベスト8進出に大きく貢献。最終的にマラガでは3シーズン半プレーし、公式戦通算133試合に出場した。

 2014年夏にマンチェスター・Cへ完全移籍にて加入。加入後2シーズンは元イングランド代表GKジョー・ハート(現:セルティック)のバックアッパーにだったが、2016年夏にジョセップ・グアルディオラ監督が就任すると、カバジェロの出場機会も増加。2016-17シーズン途中には新加入したチリ代表GKクラウディオ・ブラボ(現:ベティス)から定位置の座を奪い、公式戦27試合のピッチに立った。マンチェスター・Cでは公式戦通算で48試合に出場。2017年夏に加入したチェルシーでは、在籍した4シーズンの間に公式戦通算38試合でゴールマウスを守った。チェルシー退団後は一時的に所属クラブがない時期もあったものの、2021年12月にGKに負傷者が相次いでいたサウサンプトンと1カ月間の短期契約を締結。最終的には契約を延長して2022-23シーズンまでプレーし、公式戦通算5試合に出場していた。

 また、ボカ・ジュニオルスに在籍していた2003年1月にはアルゼンチン代表に初招集。その後はなかなか定着できなかったものの、FIFAコンフェデレーションズカップ2005やFIFAワールドカップロシア2018ではメンバー入り。後者では2試合でゴールマウスを守った。アルゼンチン代表通算では5試合に出場している。

 2022-23シーズン、レスタープレミアリーグを18位でフィニッシュ。新シーズンは10年ぶりにチャンピオンシップイングランド2部リーグ)に身を置くこととなる。1年でのプレミアリーグ復帰を目指すチームにおいて、カバジェロも指導者として新たなスタートを切ることとなった。

カバジェロの現役生活最後の所属クラブはサウサンプトンとなった [写真]=Getty Images