世界的大ヒットを記録した「ウェンズデー」(Netflix)で主役のウェンズデーを演じ、ブレイクを果たしたミレニアル世代を代表する若手女優ジェナ・オルテガ。同作の出演前に、スターの登竜門的存在であるディズニー・チャンネルの作品で主演を務めていたことも。現在、ティム・バートンの新作「Beetlejuice 2」への出演も話題となるなど、今最も勢いのある彼女にフォーカス!

【写真】激カワ…!“ゴスロリ”テイストの衣装でお人形さんのようなジェナ・オルテガ

■子役から注目の若手女優へと華麗にシフトチェンジ

2002年9月27日、アメリカのカリフォルニア州に生まれたジェナ。彼女が俳優としてのキャリアを歩み始めたのは9歳のとき。「CSI:ニューヨーク」などのTVシリーズにゲスト出演を続けたのち、キッズ向けシットコム「リッチー・リッチ」でレギュラー出演を果たす。

エミー賞受賞の「ジェーン・ザ・ヴァージン」でジーナ・ロドリゲス演じるジェーンの若かりし頃を演じたジェナは、スターの登竜門といえるディズニー・チャンネルで2016年から放送されたコメディシリーズ「ハーレーはド真ん中」(ディズニープラスで配信中)で、7人兄妹の真ん中っ子で若き発明家の主人公ハーレー・ディアス役を好演。「アバローのプリンセス エレナ」シリーズで声優を務めるなど、活動の幅を広げる。

子役としての印象が強かったジェナが、ティーンエイジャーとしての新たな魅力を見せた作品といえるのが「YOU ―君がすべて―」。映画「フォールアウト」では銃乱射事件を生き延びた高校生役として繊細な演技力を見せつけ、批評家などから絶賛される。

その他にも「ザ・ベビーシッター ~キラークイーン~」や「スクリーム」、「X エックス」や「スクリーム6」など多種多様なホラー作品に出演。鬼気迫る表情で存在感を発揮し、自身の得意ジャンルといっても過言ではないほど。こうしたキャリアを経て代表作といえる「ウェンズデー」に出会う。

■無表情のミステリアスガールで大ブレイク

「シザーハンズ」の奇才ティム・バートンが製作総指揮と監督を務める初めてのTVシリーズとして製作段階から熱い視線が送られていた「ウェンズデー」で主役に抜擢されたジェナ。変わり者ばかりが集まった学園を舞台にした本作では、フェンシングやカヌー競争のシーンなどがあるが、事前に役作りとして練習に励み、チェロの演奏シーンなども含めて自ら実際にパフォーマンスしたそう。 こうした徹底した役作りに自ら励む姿勢からも並々ならぬプロ意識が伺える。

「幸運なことに私はアイコニックな監督と仕事をする機会に恵まれた。彼は偶然にも、これまで一緒に仕事をした中で最も優しい監督の一人で、最も細部にこだわる監督だった」 とレジェンド監督ティム・バートンとの仕事を振り返っている。

「ストレンジャー・シングス」に続いてNetflix史上2番目に最も見られた英語シリーズ としての記録を残し、すでにシーズン2の製作も決定済み。シーズン2でジェナは製作総指揮としても参加するという。

「自然な展開だった。ウェンズデーのような愛されるキャラクターを誤った方に導きたくなかったの。だから脚本家たちとできる限り多く会話するようにした。なにが効果的で、なにがそうではないかを一緒に決めていったの。シーズン2の準備の中で、私たちはなるべく早く話し合える状況を確実に設けたかった。私はただ興味津々だったの。彼女が着るものを見たい、新しいキャラクターを知りたい、脚本を読みたいってね」 と初めて製作総指揮を務めるに至った背景をVarietyの対談で明かしている。

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■アクティビストとしても知られる頼もしいイットガール

俳優活動のみならず、その影響力を活かしてアクティビストとしても積極的に活動しているジェナ。出演作のテーマにもなっている銃規制やSNSをめぐるメンタルヘルスなどについて物怖じせずに自分の意見を発信し、前向きな変化を促進しようとする姿勢を貫いている。

メキシコやプエルトリコにルーツをもつ両親の元に生まれ育ったこともジェナの持ち味。ラテン系であることに誇りを持っていることを度々明かしており、彼女の文化を世界と共有できる機会があることに感謝しているそう。

さらに国連合同エイズ計画のアンバサダーも務め、意識を高める活動に積極的に参加。「エイズの偏見をなくし、人々がエイズについて話すこと広める力になりたいと思っています。それを普通のこととして、取り上げてください。エイズは私たち全員に影響を与える病気です」 と認知拡大のために貢献している。

■恋愛観もとことん自己流

これだけ人気を集めると、その私生活にも自然と注目が集まるもの。気になる恋愛模様だが、現在はシングルな様子。ジェナは公開が控える映画「Winter Spring Summer or Fall(原題)」で初めてロマコメ出演を果たすが、個人的には男の子にゾッコンというスタイルは好きではないそう。

ジェナの交際説が最後に浮上したのは2018年のこと。「ハーレーはド真ん中」の共演仲間アイザック・プレスリーとの熱愛が噂されたが、以降ゴシップ誌を騒がせることはなくなった。「たぶん仕事に夢中すぎるのかもしれないけれど、人間関係のことを考えたりすると、ものすごくストレスなの」 とElleのインタビューで話したジェナ。

「それに誰かと一緒にいて傷つきやすくなったり、相手をよく知ったり、自分のすべてを見せたり…私の脳は、今はそうしたことについて考える必要はないと知っているの」と、現在は恋愛モードではないことを明かした。しかし彼女の初恋の相手はバラク・オバマ元米国大統領と過去に告白。ジェナにとってのオバマが見つかったと報道される日も近いかもしれない。

■ティム・バートンお墨付き女優に

弱冠20歳にして、早くも多彩な才能を発揮するジェナ。すでに待機作も6本控えており、最新作に世界中から強い関心が寄せられている。「SHERLOCK」や「ブラックパンサー」のマーティン・フリーマン出演のコメディ「Miller's Girl(原題)」やトミー・リー・ジョーンズ出演のクライムスリラー「Finestkind(原題)」など大物俳優との共演作が揃う中、特に注目を集めている最新作がティム・バートンと再びタッグを組む「Beetlejuice 2(原題)」。

1988年に公開された「ビートルジュース」待望の続編で、マイケル・キートンとウィノナ・ライダーが続投。ジェナが演じるのはウィノナ演じるリディアの娘という役どころのようだ。すでにティム・バートン作品との抜群の相性を証明しているジェナがお得意のホラーでどのような演技を見せてくれるのか期待せずにはいられない。

時代を象徴する新たなキャラクターと共にスターダムを駆け上り、唯一無二の個性を発揮して人々を魅了するジェナ。Z世代を代表する女優として今後どのような未来が待っているのか楽しみだ。

◆文=KanaKo

ジェナ・オルテガ/写真:REX/アフロ