再び正念場が訪れている佐藤輝(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 阪神は1ゲーム差に迫られた2位のDeNAと11日から球宴前最終となる首位攻防3連戦(倉敷・甲子園)を戦う。

11日の初戦には青柳晃洋が久々の一軍登板を果たす。2年連続最多勝右腕がファームでの調整を経てどんなピッチングを見せてくれるのか、期待が高まる中、最近は湿りがちな打線にも注目が集まりそうだ。

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 6月25日にプロ入り後、2度目となる二軍降格となり、最短10日の7月5日の広島戦(マツダ)で再び上がってきた佐藤輝明の状態が心配されている。

 6日の広島戦で再昇格後初安打を放ったが、復帰後4試合で放ったのはこの1本のみ。15打数1安打、打率は・219まで落ち込んでいる。

 岡田彰布監督も佐藤輝に関しては実戦の打撃状態を見極めたいとし、このまま沈むようであれば、再び二軍落ちの可能性も浮上してきそうだ。

 この佐藤輝に関しては球界内からも様々な考察の意見が出ている。

 7月9日に更新された野球系YouTubeチャンネル「野球いっかん!」に出演したヤクルトOBの宮本慎也氏は佐藤輝を含めた阪神ナインについて語っている。

 まずはリードオフマン・近本光司の離脱に関して「近本の離脱は痛いですね。阪神は強力打線ではない。近本、中野の出塁率が鍵になる」とし、これまで好調だった1、2番で引っ張っていた打線に大きな穴が開いたと指摘。

 さらに売り出し中の高卒2年目の前川右京の特徴については「下半身がしっかりしている」とした上で「“当て勘”が良くて、プロの変化球とかも結構、普通についてきている。真っすぐが打てないかといったらそうでもない」とコンタクト率を理由に、順応性の高さを認める場面もあった。

 一方で最近は不振が続く佐藤輝に関しては「やっぱりサトテルじゃないですか?サトテルがもっとしっかりしないと」とハッパをかける場面も。先の二軍降格時には野球に向き合う姿勢の再点検も求められたとする佐藤輝に対して「目の前にものすごくいい見本がいるんですよ、大山という。凡打でも自分の中でがっかりしてても一生懸命走っているし、ああいうのをサトテルも見習ってほしいですよね」と提言してみせた。

 阪神主砲の大山悠輔といえば、凡打でも全力疾走を怠らないとして、宮本氏も以前から注目、そういった姿勢も見習ってほしいとした。打撃内容は日々変わるものではあるが、野球に真摯に取り組む姿は後輩たちにも必ず伝わり、チームの士気を高める効果もある。プロ3年目、主力としての自覚を求めた。

 厳しい言葉も「華のある選手、このまま埋もれちゃうのはもったいない」(宮本氏)と期待の現れだ。

 ルーキーイヤーから2年連続20本塁打をマークできる選手はそういない。この試練を乗り越えられるか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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