ディズニー公式動画配信サービス「ディズニープラス」より、2023年後半から2024年にかけて配信が開始されるアジア太平洋地域作品のラインアップが発表された。

【写真】宮藤官九郎企画、山本周五郎の小説を映像化した「季節のない街」

■上半期は多くの人気作品を配信

上半期にも様々なAPAC(アジア太平洋地域)オリジナル作品が公開された「ディズニープラス」だが、なかでも、チェ・ミンシク主演の韓国クライムアクション「カジノ」のシーズン2が初回配信週で、シーズン1に代わって韓国のディズニープラスで最も視聴されたAPAC制作のオリジナル・シリーズとなった。

また、韓国ドラマシリーズの「浪漫ドクター キム・サブ」は、APACの多くの地域で初月の視聴時間ランキングで1位を獲得し、日本の実写サイコスリラー「ガンニバル」とアニメ「東京リベンジャーズ」は、日本での配信開始初週に最も視聴された作品のトップ5にランクインしている。

ディズニー役員「後半も勢いを継続」

ウォルト・ディズニー・カンパニー・アジア・パシフィックのオリジナル・コンテンツ・ストラテジー、エグゼクティブ・バイスプレジデントを務めるキャロル・チョイは「APACオリジナル作品第一弾の成功を受け、私たちは2023 年後半以降も卓越したストーリーテリングを引き続きお届けすることで、この勢いを継続してまいります。強力なストーリーが展開される韓国と日本のスリラークライムアクション、ファンタジー作品は、視聴者の共感を呼んでいます。今後も、この地域の一流のコンテンツクリエーターやストーリーテラーとの継続的な協力関係を楽しみにしています」とコメントしている。

2023年後半から2024年にかけて配信予定の作品は以下のとおり。

■「季節のない街」

宮藤官九郎が長年温めてきた企画で、山本周五郎の小説「季節のない街」の映像化作品。同小説は黒澤明監督によって「どですかでん」のタイトルで映画化され、1970年に公開されたことでも知られる。「季節のない街」では、舞台となる「街」を、12年前に起きた“ナニ”の災害を経て、建てられた仮設住宅のある「街」へ置き換え、現代の物語として再構築。希望を失いこの「街」にやってきた主人公が、住人たちの姿に希望をみつけ、人生を再生していく青春群像エンターテイメントとして描く。

■「ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-」

実写で描かれる<私たちが住む現実世界>とアニメで描かれる<ドラゴンが棲む世界>という2つの世界を股にかけた、日本発の壮大なファンタジー・アドベンチャーが登場。

他人と少し違う自分に生きづらさを抱えていた女子高生のナギが出会ったのは、“ドラゴン乗り”たちが活躍する異世界からやってきた、“竜の声が聞こえない”落ちこぼれの少年・タイム。言葉も通じない2人が心を通い合わせ、やがて2つの世界を襲う危機に立ち向かってゆく。ナギ役を中島セナ、タイム役を奥平大兼が演じる他、ドラゴンライダーの英雄・アクタ役を新田真剣佑が務める。

■「東京リベンジャーズ」天竺編

元不良の花垣武道(タケミチ)は偶然身につけたタイムリープ能力を使い、中学時代の恋人が犯罪集団・東京卍會に殺されるのを阻止しようとすることで、彼の周りの者たちの運命に影響を与えていく。不良×タイムリープ設定の斬新さやキャラクターたちの熱い友情で人気を博し、シリーズ累計発行部数は7000万部を突破、TVアニメ化や実写映画化もされている本シリーズ。

最新作「東京リベンジャーズ」天竺編では、佐野万次郎率いる東京卍會と黒川イザナ率いる天竺の間で勃発した、東京卍會最大にして最後の抗争”関東事変”が描かれる。

■「PHOENIX: EDEN 17」

手塚治虫の「火の鳥」を、「鉄コン筋クリート」で知られるSTUDIO4℃がアニメ化。ロミとそのパートナーは終末を迎えつつあった地球を離れ、新たな生活を始めるべく惑星エデン17へと向かう。しかしその惑星の生命は既に絶滅していた。人生をやり直すべく二人は奮闘するが、辛いことの連続により、ロミはさらに苦労を強いられることとなる。

■「ムービング」

韓国の漫画家Kang Fullのウェブトゥーン漫画「ムービング」の実写化ドラマ。超能力を隠したまま平凡な学生生活を送る空中に浮く能力を持つ高校生ボンソク(イ・ジョンハ)と転校生としてやってきた治癒能力を持つ女子高生ヒス(コ・ユンジョン)。互いの秘密を知り、親しくなる2人だが、その頃、ソウルでは超能力者が次々と殺される連続殺人が起こり、平穏な日々に影が迫る。

ボンソクの母親イ・ミヒョン役をハン・ヒョジュが、そして父親キム・ドゥシク役を、本作がドラマ復帰作となるチョ・インソンが務める。ほかにもリュ・スンリョン、キム・ドフンなどが出演。8月9日(水)より独占配信が開始される。

■「最悪の悪」

1990年代の韓国を舞台としたクライムアクションシリーズ。悪名高い国際麻薬組織の捜査が暗礁に乗り上げた時、一人の警察官が潜入捜査官となってすべてを賭け、地下犯罪の網を暴こうと奮闘する。日本や中国でも人気を誇るチ・チャンウク、「イカゲーム」で知られるウィ・ハジュン、そしてイム・セミが出演する。

■「ヴィジランテ」

韓国発のデジタルコミック「Naver WEB」で人気を博している、キム・ギュサム原作の漫画「ビジランテ」の実写ドラマ化作品。幼い頃に母親を殴り殺されてしまった主人公が、重罪を犯したにも関わらず、軽い判決により出所した犯人を恨み続けたことから、犯罪を繰り返している者をターゲットに復讐していく様を描いたダークスリラー。主演をム・ジュヒョクが務める他、ユ・ジテ、イ・ジュニョク、キム・ソジンらが出演する。

■「サウンドトラック#2」

「サウンドトラック#1」に続くサウンドトラックシリーズの第2弾。6年間連れ添った若い恋人、ヒョンソ(クム・セロク)とスホ(ノ・スティーブ・サンヒョン)は大学卒業後、疎遠になり別れてしまうが、その4年後に再会を果たす。監督は#1を手がけたキム・ヒウォンが続投する。

■「BTS Monuments: Beyond The Star(原題)」

BTSの軌跡を描くディズニープラス(ホットスター)オリジナルの音楽ドキュメンタリーシリーズ。過去9年間にわたる膨大な音楽ライブラリーと映像などをもとに、第2章に向けたBTSメンバーの日常、想い、そして計画に焦点をあてる。

■NCT127のドキュメンタリーや羽生結弦のアイスショーも配信

2023年は、他にも音楽ドキュメンタリー「NCT 127: The Lost Boys」、日本アニメ「SYNDUALITY Noir」、そして羽生結弦によるアイスショーがラインナップされている。2024年には、韓国の「ア・ショップ・オブ・キラーズ(原題)」と「レッド・スワン(原題)」、日本の「House of the Owl(原題)」と「村井の恋」が予定されており、今後発表予定のAPACのストーリーコレクションに加わる予定となっている。

「東京リベンジャーズ」天竺編/(C)和久井健・講談社/アニメ「東京リベンジャーズ」製作委員会