トラックの“お尻を見せない”ことに効果アリ!?

清水PA下り線、大型車台数「2.7倍」に

NEXCO中日本東京支社は2023年7月10日(月)、新東名高速の駿河湾沼津SA(上り)と、清水PA(下り)で、駐車マスの増設工事を行うと発表しました。

夜間帯において慢性的に不足している大型車マスの確保を主眼においたもので、今回はいずれも、既存の敷地を活用して駐車エリアを拡げます。また、通常の大型トラック2台分の輸送が1台で可能な「ダブル連結トラック」の駐車マスも新たに設けるといいます。

さらに、清水PA(下り)の新設する大型車エリアは、少ない面積で同じ駐車マス数を確保できるという「V字駐車」レイアウトを採用。大型車の駐車マスの数は、駿河湾沼津SA(上り)で約1.1倍(146台→157台)、清水PA(下り)は実に約2.7倍(77台→208台)へと一気に拡大するそうです。

大型車マスのV字レイアウトは、すでに山陽道の一部SA・PAに導入されています。通常のレイアウトと異なり、バック駐車・前進出庫が必須で、2台のトラックがお尻を向き合わせてVの字をつくり収容されるようになります。

以前、NEXCO西日本に聞いたところ、実はこのレイアウトには、駐車マスの枠外、つまり通路への駐車を防止する効果もあるのだとか。

というのも、前進で入って前進で出る駐車マスが並ぶ単列の通常レイアウトだと、駐車マスが埋まった後、その後方の通路に横付けして停めるケースがあるのだそう。「どうせ長く停めるのだし、前から出られるからいいだろう」というわけです。

V字レイアウトならば、通路の数を減らせるだけでなく、全ての通路においてトラックが前を向いているため、通路への駐車を抑制できると考えられるそうです。

なお、駐車場拡張は駿河湾沼津SA(上り)が2023年度冬ごろ、清水PA(下り)が2024年度夏ごろの完成を目指しているといいます。

トラックであふれる駿河湾沼津SA(上り)の平日深夜時間帯。駐車場の拡張が行われる(画像:NEXCO中日本)。