ブラジル代表MFカゼミロが昨夏のマンチェスター・ユナイテッド加入を振り返った。イギリス『ミラー』が伝えている。

昨年8月にレアル・マドリーからユナイテッドへ電撃移籍したカゼミロ。2021-22シーズンにマドリーで自身5度目となるチャンピオンズリーグ(CL)制覇を成し遂げた世界最高峰のボランチは、突如として浮上したユナイテッド行きがあれよこれよという間に進展し、総額7000万ポンド(約126億8000万円)という移籍金を残してスペインの首都を去った。

その当時、ユナイテッドプレミアリーグで開幕2連敗という最悪の滑り出し。しかし、カゼミロがフィットするとともに調子を上げ、EFLカップ(カラバオ・カップ)の制覇で6年ぶりにタイトルを獲得し、2年ぶりとなるCL出場権も獲得した。カゼミロが状況を好転させたのは言うまでもない。

ブラジル『Placar TV』のインタビューに応じたカゼミロは、全世界が仰天した急転直下のユナイテッド移籍を振り返り、決断は家族の後押しが重要だったと語った。

「どんな決断も、最後は天秤に掛けてどちらかを選ばなくてはならない。(ユナイテッド行きを)もちろん家族にも相談した。なにより妻と子どもたちの幸せが大切だからね。彼らは『きっとうまくいく』と受け入れてくれたよ」

また、「これまでのキャリアで何度かクラブを離れる経験をしてきた。その過程でチャレンジを恐れない強さを培ってきた」とコメント。昨夏のオファーは良いタイミングだったという。

「もしユナイテッドからのオファーが昨夏ではなく、その2〜3年前だったら、僕はマドリーを去らなかっただろう。マドリーを離れて別のビッグクラブへ行くなんて選択肢はなかったと思う。ただ、別のリーグでやってみたいという気持ちが少しあったのは確かだ」

結果的にプレミアリーグでもその実力を遺憾なく発揮し、ユナイテッドの最重要プレーヤーの1人となったカゼミロ。もし今夏イングランド代表DFハリー・マグワイア(30)が売却となれば、カゼミロがキャプテンの座を引き継ぐとの見方も浮上しており、昨夏の移籍はユナイテッドにとってもカゼミロにとっても間違っていなかったと言って良いだろう。