福島市の「ふるさと納税」返礼品に、福島市立子山に日本刀の鍛錬場「将平鍛刀場」を構える作刀の第一人者、刀匠・藤安将平(ふじやす まさひら)さんの「日本刀(御守刀)」2種が登場します。19歳で刀鍛冶を志して以来56年間、品質や美しさにおいて日本刀の頂点と言われている鎌倉時代日本刀「古刀」の再現に邁進している刀匠が自ら作り上げる御守刀です。

「古刀」の再現を目指して
藤安将平氏は、高校3年生の時に、師匠(人間国宝・宮入昭平 刀匠)の書かれた『刀匠一代』という本に出合い、その生き様や考え方に魅せられました。本の中で「自分の後に続く者に出てきてほしい」と書かれていたのを読み「これは俺のことだ!」と、福島から師匠の鍛冶場がある長野県に就職し、休みの度に工房を訪れました。痩せて身体も小さかったせいかなかなか弟子入りを許されず、見かねた師匠の奥様が「自分の仕事の手伝いをさせるから」ということでやっと認められたそうです。
その後、師匠の弟子になって7年目に、初めて自分一人で太刀を仕上げ、第8回新作名刀展で努力賞を受賞しました。

藤安氏によると、日本刀の頂点に位置するのは、鎌倉時代に作られた刀だとされていて、その後、それらの古刀を超えるものはできていません。藤安氏は、現代の美しい刀を作るだけではつまらなく思い、その古刀を再現したいという気持ちで邁進。師匠には「古刀の再現はできっこないし、そんなことをやっても将来食べていけないのは目に見えている」と反対されましたが、古刀再現の道を貫きました。
奈良時代の遺跡から発掘した炉を再現し、砂鉄から鋼を作るなど、50年の長い道のりをかけて鍛錬し、本物だけに宿る「美」と「精神」を追求。昨年頃から、ようやくそれらしいものができるようになってきました。


本物だけに宿る「美」や「精神性」
刀を刀たらしめる要素は3つあります。まず「武器」としての実用性、「美しさ」、そして最も大事なものが「精神」です。
古来より日本人は、刀を帯びる、また側に置くことで、大きな力で守られていると考え、刀を特別なものとして扱ってきました。刀は誇りであり、気高さの象徴です。
藤安氏は、刀鍛冶となり、日本の歴史や美しい国土が育んだ美意識を学んできたことから、刀を通して、一人でも多くの人にその本質を伝えたいと考え、日本刀の講座を行ったり、熱田神宮や鹿島神宮での奉納鍛錬などを行っています。

返礼品のさらなる進化に期待
日本では、伝統的に子供が生まれたお七夜や娘が嫁入りをする際に「御守刀」を授ける風習があります。今回の返礼品では、八寸三分の大ぶりの短刀と、五寸五分の小ぶりの短刀の2種類をお作りしますので、ぜひご自身やお子様、お孫様の一生の御守刀としてお持ちください。

寄付受付後、一から作刀いたしますので、返礼品が完成するまで約1~2年かかります。その間も将平鍛刀場では古刀再現の研究を続け、深めていきます。その進化を楽しみにお待ちください。 


ふるさと納税・返礼品情報
1.将平鍛刀場 御守刀 短刀/五寸五分

2.将平鍛刀場 御守刀 短刀/八寸三分

■藤安将平プロフィール
1946年昭和21年福島県伊達郡川俣町に生まれ、5歳のころに福島市に移る。福島県立福島工業高等学校精密機械科を卒業。
1966年昭和41年2月17日長野県坂城町、宮入昭平に入門。
1972年昭和47年文化庁の承認を受け、初作の太刀が第8回新作名刀展で努力賞を受賞。
1975年昭和50年6月1日福島市立子山に鍛刀場を構え、火入れ式を行い独立。
2003年(平成15年福島県文化財センター「まほろん」にて吉田秀亨と協力し、古代製鉄炉の復元実験操業を行う。以降平成17年平成19年と続く。
2018年(平成30年)1月、京都府京都市藤森神社に太刀「御物鶴丸国永写し」を奉納。同神社境内にて公開奉納鍛錬を行う。7月には京都府京都市建勲神社に短刀「薬研藤四郎再現刀」を奉納。同年19月に一般公開され、公開に併せて10日間境内にて講話を行う。
2020年(令和2年福島県郡山市カメラマン赤沼博志と共著、高山武士(雪山)総監修の書籍『孤高の鎚音』を出版。独立以後、鹿島神宮、護国神社、熱田神宮靖国神社など多くの神社で奉納鍛錬や公開鍛錬、また太刀などの奉納を行い、現在も続いている。

将平鍛刀場 詳細情報

配信元企業:一般社団法人 福島市観光コンベンション協会

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