中日ドラゴンズ根尾昂投手が、オールスター明けに1軍先発する可能性が高まった。立浪和義監督は「投球動画を見ている。本当に良くて、1軍でいけるとなれば、上で投げさせる。今ようやく安定感が出てきた」と言及。ウエスタン・リーグ6月23日、阪神戦では7イニングで3安打無失点と、好投を見せていた。

 昨年、野手から投手へと転向したものの、150キロを超えるスピードボールがありながら、コントロール難に悩まされてきた。スポーツライターが解説する。

大阪桐蔭高校の先輩、藤浪晋太郎と同じように、どこにボールがいくのか投げてみないと分からないタイプです。昨年秋のキャンプではあまりにもコントロールが悪く、メディアの間ではイップスではないかとウワサされていたほど。変化球スライダー、フォーク、カットボール、ツーシームを投げますが、たまに抜け球になることがあり、バッターにすれば恐怖でしかありません」

 大阪桐蔭高校時代は投手と外野手二刀流で2年生春、3年生春、3年生夏に甲子園優勝。2018年のドラフト会議では中日、ヤクルト、日本、巨人の4球団から1位指名を受け、交渉権を獲得した中日に契約金1億円プラス出来高5000万円、年俸1500万円で入団した。

「ずっと同世代の先頭を走っていましたが、プロに入ってからは戸郷翔征万波中正野村佑希らに成績で抜かれる屈辱を味わい、かなり悔しがっていました。能力は高いだけにコントロール難さえ克服できれば、すぐに活躍できるはずです」(前出・スポーツライター)

 野手でプロ野球人生をスタートさせ、遠回りしながらも、先発投手として1軍の主力となれるのか。

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