ツイッターを介し、東京都議会議員と「撮り鉄」のバトルが繰り広げられている。発端は、尾島紘平都議が7月4日にツイッターに上げた投稿だ。

 尾島氏は東京メトロ副都心線新宿三丁目駅のホームで、カメラを構えた多くの撮り鉄と遭遇。彼らがホームの先頭を陣取り、三脚や脚立を使って場所を占拠して利用客の通行の妨げになっていたことを報告した。

 撮り鉄の危険な行為に都議会議員として黙っていられなかったようで、条例で規制できないか検討するともツイートしている。

 そんな尾島氏の投稿に、撮り鉄と思われるアカウントから心無い誹謗中傷が寄せられる事態が発生。尾島氏は断固たる姿勢で臨むと明らかにしており、「法的措置を含めた対応を検討します」と投稿したのだ。

 ただ、ネットの支持を得ているのは尾島氏の方で、撮り鉄に対しては「こんな所(新宿三丁目駅)でやるなよ」「地下鉄のホームに大挙して集まるとはおかしい」と批判的な声が多い。ではなぜ、撮り鉄地下鉄のホームに集まっていたのか。鉄道ライターが語る。

「彼らが撮ろうとしていたのは、埼玉高速鉄道2000系が検査後に行った試運転です。方向幕が通常の運転とは違い『試運転』になり貴重なので、なんとしても写真に収めたい。地下鉄は地下を走るため撮影できる場所が駅のホームしかなく、結果的に撮り鉄が集中してしまうんです」

 JRはホームでの三脚や脚立の利用を禁止している場合が多いが、私鉄は対策が追いついていないのが現状だ。

「試運転は今後もありますから、同様の問題が再び起きてもおかしくはない。事故の危険を考えても、今回の騒動をきっかけに規制が進むといいのですが」(前出・鉄道ライター)

 撮り鉄が大勢集まるとホームぎりぎりに三脚が乱立することは多い。このまま収まらないようであれば、何らかの対策が必要になるだろう。

アサ芸プラス