ユニバーサル・スタジオ・ジャパンを代表するアトラクションとして、累計1億人以上を楽しませてきた「スパイダーマン・ザ・ライド」。国内外に多くのファンを持つこの人気アトラクションが、パーク体験のさらなる進化に向け、2024年1月22日(月)をもって20年の歴史に幕を下ろすことになった。本記事では、ゲストへの感謝を込めたファイナル・キャンペーンの模様を、ライターと編集担当が体験。さらに、9月から一時休止が発表されたジュラシック・パーク・ザ・ライドの様子もあわせてお届けする。

【写真】思い出に浸れるグッズも多数登場!

世界のユニバーサル・スタジオでも日本だけとなった「スパイダーマン・ザ・ライド」は、物語の世界に入り込んだようなスリルと巻き込まれ感が魅力。アメリカのアミューズメントトゥデイ紙では、最優秀屋内ライドゴールデンチケット賞を史上初めて7年連続受賞という快挙を果たした。さらに2013年7月には、超高精細映像4KHDを日本で初めて3Dアトラクションに採用。圧倒的な立体感と奥行き、スパイダーマンの筋肉の動きやグローブの縫い目まで鮮明に見えるほどの進化を遂げた。現在は100種以上もの特殊効果が使われていて、現実世界とリンクしたかのような没入感が味わえる。

ゲストは7月4日の独立記念日の夜、スパイダーマンの正体であるピーター・パーカーが働く「デイリービューグル社」の見学ツアーに参加。その最中、邪悪な組織シニスター・シンジケートが出現し、ニューヨークの街を襲い出す。この事件をスクープすべく、「スクープ号」に乗って緊急取材に繰り出し、目の前で繰り広げられるアクションを体感することになる。

今回は、普段VIPツアーの一環として組み込まれている、スパイダーマン・ザ・ライドのパーク・コンシェルジュ・ツアーに特別に参加させてもらった。エクスプレス・ゾーンを通りながら、各部屋の細かなこだわりを聞くことができる。電話が鳴り響く部屋に置かれたカレンダーは7月3日までに×が記入され、今日が7月4日、アメリカの独立記念日であることが表現されている。取材日が偶然にも同日で驚いたが、いつ訪れてもこのカレンダーは、シニスター・インジケートがニューヨークを襲った7月4日を示しているとのこと。また、事件は夜に起こったため、何時に訪れてもクルーは「こんばんは!」と挨拶してくれる。

随所で目にする編集長のポスターは、6カ所に飾られている。それぞれ、服装だけでなくネクタイの柄まで違うというこだわりぶりで、1枚として同じものはないので、見比べるのも楽しい。さらに、大広間の天井には、スパイダーマンを思わせる赤いクモのデザインが張り巡らされている。意外と見上げる機会はないが、最後にしっかり見ておきたい。

ライド中はもちろん、待合列を移動中に流れるアニメーション映像もすべて、このライドのために制作されたオリジナル。つまり今しか見られないので、しっかり目に焼き付けて。

ライド中の豆知識としては、原作者スタン・リーが登場するというのはわりと知られているが、その数はなんと4回。さらに、同じアメリカ生まれのヒーロー・アイアンマンは2回登場しているらしく、全部見付けるには何度乗ればいいのか…?ちなみに、ライターは担当編集に教えてもらった原作者1回しか認識できなかった。

長い歴史を持つスパイダーマン・ザ・ライド。目の前に迫る悪役とスパイダーマンの戦いをはじめ、コンシェルジュから説明を聞いたあとには、ライドまでの道のりも楽しむことができた。

■ライド後のお楽しみ!限定グッズと写真撮影も要チェック

乗車後のお楽しみ、スパイダーマンが構えたカメラのフラッシュが撮影タイミングではないというライド・フォト(2000円)は、ファイナルキャンペーン限定デザインが登場。アトラクションでおなじみの悪党、シニスター・インジケートが描かれている。

さらに、エクスプレス・パス特典として、7月17日(祝)より、デイリ―・ビューグル新聞を配付。新人記者となったゲストがスクープ号に乗り込んで取材した内容に加え、スパイダーマン・ザ・ライドの20年の功績が掲載されている。

アメージング・スパイダーマン・ストアでは、限定グッズを販売中。復刻を遂げたすぱいだぁ麺セット(3個・1400円)は、8種のスパイスが香る醤油味のカップラーメンに、スパイダーマンのオリジナルナルト入り。さらに、そのすぱいだぁ麺を模したポーチ(2900円)も登場!カップ麺のフタに付いたファスナーを開ければ、小物を収納できる。

Tシャツ(各4500円)は2種が新たに登場。ダメージライクな加工が魅力の1着には、アトラクションで見た光景が描かれている。さらに、シニスター・シンジケートがプリントされたものは、見る角度によって柄が変化!

クリアファイルセット(4枚・1300円)は、ライドの名シーンなどがデザインされ、20年間の思い出に浸れる。チャームセット(3個・1800円)はスパイダーシグナルやアトラクションのロゴ、新聞「デイリービューグル」の3種のデザインがセット。ほかにも、見る角度によってスパイダーマンが動くリール付きチケットホルダー(1800円)や、シンボルマークがポイントのふた付きマグカップ(2500円)など、多彩なグッズがラインナップされている。

ライドとショップを楽しんだら、アメージング・スパイダーマン・フォト・オポチュニティ(2000円)で写真撮影を!こちらも限定デザインとなり、台紙にはスパイダーマンがパーク内を飛び回る様子が描かれている。カメラマンもほかのクルーもとっても楽しく声をかけてくれるので、最高の笑顔で写れるはず。

プログラムは今後も追加が予定されているそうなので、パークの公式WEBサイトやSNSをチェックして。

■休止前に乗っておきたい!びしょ濡れ必至の「ジュラシック・パーク・ザ・ライド」

スパイダーマン・ザ・ライドの終了と同時期に発表されたのが、ジュラシック・パーク・ザ・ライドの休止。こちらは9月4日(月)より当面の間、大規模改修に入るとされている。2025年初頭ごろまでの見込みとのことで、夏のうちにもう一度乗っておきたい!とライターと編集担当は数年ぶりに恐竜ツアーに向かった。

さておなじみのストーリーだが、ボートに乗り込み太古の恐竜に出会う探検としてのんびり草食恐竜を眺めて楽しめる…かと思いきや、ボートがコースを外れてしまうという想定外のトラブルに。肉食恐竜たちをギリギリでかわしながら最後に出合ったのは、巨大なT-レックス!恐竜好きのライターは大興奮だが、逃げ出すため、ボートは25.9メートルの距離をいっきに急降下。

ここまで知っていたはずなのに、最後にかかる水の量に、ライターと編集担当は驚愕。3回ぐらいバケツをひっくり返された?と思うくらい長時間頭から水をかぶり、前髪はもちろん、腰あたりまでずぶ濡れになってしまった。そのあまりに豪快な濡れっぷりに、「そんなことある〜!?」と2人そろって大爆笑。隣のカップルも、後列の外国人家族ももれなく大笑いしていて、異様な満足感に包まれたままライドは終了した。

最前列に乗っていたからなのか、ファイナル・キャンペーンで水量が増えているのか…(そんな情報は見つからなかった)と話しながら歩いていると、落下シーンを見ている人だかりを発見したので、一緒に見学することに。そこで改めてわかった事実は、ボートが完全に見えなくなる量の水しぶきが上がっていること。乗客を見ていると、ほとんどの人が一瞬ポカンとしたあと笑い出していて、降りたあとも幸せな気持ちになれた。

その後、パークを歩けばすぐに服と髪の毛は乾いたが、気になる人はカッパなどの用意をお忘れなく。また、かばんは足元に置くことになるので、そちらの防水対応も必須。

小ネタを知ればさらにおもしろくなり、キャンペーンも見逃せないスパイダーマン・ザ・ライドと、夏にピッタリすぎるワイルド仕様のジュラシック・パーク・ザ・ライド。今後は混雑も予想されるため、行きたい!と思ったら、なるべく早めに出かけることをおすすめする。大人気アトラクションの最後を一緒に見届けよう。

取材・文=上田芽依、撮影=石川知京

画像提供:ユニバーサル・スタジオ・ジャパン

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※商品やメニューの価格やデザイン、販売店舗、販売開始日および販売方法などは、予告なく変更する場合があります。品切れの場合はご容赦ください。また価格はパークでご確認ください。

20年の歴史に幕を下ろす「スパイダーマン・ザ・ライド」