CS放送「衛星劇場」では、「VHSを巻き戻せ!俺たちのOVA特集 vol.2」と題して、OVA(オリジナル・ビデオ・アニメ)作品を特集放送中。今回の放送にあたり、作品の声優を務めた山口勝平松井菜桜子椎名へきる平野文岩田光央仙台エリ、アニメ特撮研究家の氷川竜介からコメントが届いた。

【動画】衛星劇場で放送中の「VHSを巻き戻せ!俺たちのOVA特集 vol.2」7月ラインナップ

■OVAとは

作画はもちろんのこと、ストーリーにおいても時代の最先端を走っていたOVA。その中から珠玉の作品をセレクトして送る「俺たちのOVA特集」。

OVAとは1980年代から2000年代初頭にかけて、ビデオやLD(レーザーディスク)などで発売された商業アニメ作品のことで、テレビアニメや劇場映画としては成立しにくい企画・作品が数多く制作されている。

■「VHSを巻き戻せ!俺たちのOVA特集 vol.2」7月ラインナップ

・GUN SMITH CATS

・秘境探検ファム&イーリー

バイオ・ハンター

アウトランダー

ジャングルDEいこう!

◆GUN SMITH CATS

凄腕の女賞金稼ぎ、ラリー・ビンセントとその相棒ミニー・メイが、アメリカ・シカゴを舞台に大活躍。園田健一の同名人気漫画をもとにした、ガン&カー・アクションさく裂の一作。のちに「ヴァンドレッド」などを手掛けるもりたけしが監督を手掛け、テンポのいいストーリー展開とキレのいい演出に心躍る。

◆秘境探検ファム&イーリー

高度に発展したのち崩壊した魔法文明。各地に残されたその遺跡を探索する冒険者コンビ、ファム&イーリーを主人公に据えたファンタジーアニメ。田中久仁彦による原作漫画をもとに、全4巻のOVAとしてストーリーを再構築。ファム役の椎名やライバルの女魔術師・ラーシャ役の松本梨香など、人気声優陣も出演。

バイオ・ハンター

細野不二彦の同名漫画を原作に、東映Vアニメレーベルから発売された伝奇アクション。人間を奇怪な怪物へと変えてしまうデモンウイルスによる事件が続発。研究者の越ヶ谷と駒田はウイルスとの関連を探るべく、連続女性殺人事件の調査に乗り出す。川尻善昭が監修・脚本を手掛け、独特の映像美学が印象的な一作。

アウトランダー

真鍋譲治の人気SF漫画をOVA化。銀河帝国の侵攻を受ける地球、その最前線で取材していた若槻哲也は、銀河帝国の王女・カームに気に入られ、結婚を迫られることに。原作の要素のうち、カームと哲也の関係に焦点を絞って、ラブコメディーに仕上げた一作。平野が声を演じるカームがじつにチャーミング

ジャングルDEいこう!

うる星やつら」「プロジェクトA子」への参加でも知られるアニメーター・もりやまゆうじが、原作・監督・キャラクターデザイン・作画監督と一人四役を務めたドタバタコメディー。商社マンの父から、南の島の遺跡で見つかった石像を贈られた小学生の少女・那柘美。彼女は、花の妖精・ミイに変身する力を手に入れる。

山口勝平コメント

あの時代の作品は、とにかく面白いモノ作りをしようとしてる人達で溢れかえっていましたね。スタッフ、キャスト皆んなの熱量が高かった。ギャグひとつとっても真面目にふざけていましたよね。「KO世紀ビースト三獣士」もそんな時代の作品です。だからワン・ダバダも僕の中で永遠に熱く、時に暑苦しく燃えているのです。

松井菜桜子コメント

一作目の「ガルフォース」のラビィが、当時としては画期的な“転生”をして、「RHEA・ガルフォース」のサンディとして新たに誕生したので、引き続き演じさせていただきました。ラビィの意志と経験を感じつつ、仲間との友情の絆を深め、自身を成長させていく物語です。今回のVol,2では、「KO世紀 ビースト三獣士」にもアクマコ役で出演しています。コミカルながらも邪悪な闇を抱えた彼女の声の出し方やトーンは、かなり考えて工夫をしました。自由に演じさせていただいて、とても楽しかったです。

椎名へきるコメント

ファムは新人の時にイキイキと演じさせて頂いた役で凄く純粋で素直に入り込めた役でした。アフレコの時に大塚周夫さんが「君は他の人にない変わった演技をする子だね」となでなでしてくださり、先輩方のシリアスパロディーの演技のメリハリが素晴らしく、それぞれのキャラの魅力がより伝わってくる作品だと思います! 2人の冒険をどうぞ最後までお楽しみくださいね!

平野文コメント

怖いもの知らずで愛らしいじゃじゃ馬娘=カーム王女は、私が演じさせていただいたなかでもベスト5に入るお気に入りのキャラクターです。「ストップ!ひばりくん!!」(大空つぐみ役)「青春夫婦物語 恋子の毎日」(恋子約)でも演出していただいた本田保則音響監督さんからお声がけいただいたことも印象に残っています。こういう奔放なお役はとても楽しいです。

岩田光央コメント

アウトランダーズ」とっても懐かしい。1986年発売って事ですので、アフレコは私が18歳の時でしょうか。そうそうたる先輩方の中でメインキャラを担当させていただいてて…。当時の私、きっと相当頑張ってたんでしょうね~。久しぶりに観て、当時のメカデザインが有機的で、独創的でカッコいいんです。私の役は童貞君で…あー、だから、それもあって、この役受かったのかなぁ(笑)。当時の私を思い出しながら、もう一度ゆっくりと鑑賞したいですね。

仙台エリコメント

ジャングルDEいこう!」がオンエアされると聞いて、「また皆さんに観ていただける!」といううれしさとともに、なぜか冷や汗が止まりません(笑)。この作品で声優デビューした、15歳の時の私の体当たりな芝居。圧倒的な絵のクオリティーから繰り出される、大人向けのギャグ。何を切り取っても「すごい!」としか言いようがない。自由奔放な時代のクリエイティブに、是非、今のアニメファンに触れてほしいなと思います。

当時を振り返り「このせりふ、OKが出るまで苦労したなぁ」とか、1話2話はまだアフレコに不慣れな私専用にマイクを立てていただいていたのですが、3話の収録の時に初めてスタジオでのマイクワークに参加できたなぁとか、ちゃんと覚えているものですね。私にとって、永遠に大切な作品です。

■氷川竜介コメント

2000年代、OVAは深夜アニメに転生した。しかし! テレビ向けに甘口にされた可能性もある。銃撃、流血、ミリタリーケモノプロレス等々、世紀末OVA群には海外の映画人を震撼させた趣味と欲望の原液が詰まっている。封じられた感情を今こそ解き放て!

「VHSを巻き戻せ!俺たちのOVA特集 vol.2」7月ラインナップ/(C)1995 園田健一/講談社・バップ・TBS