夏休みを前にガソリン価格が上昇しています。高くなれば満タン給油も躊躇してしまうかもしれませんが、そもそもあえて、満タンにしない人もいます。それぞれどのような理由なのでしょうか。

ガソリン「満タン」か「一定量だけ給油」か

2023年夏休みを目前に控え、ガソリン価格が高騰しています。ガソリン価格比較サイト「gogo.gs」を運営するゴーゴーラボによると、7月10日(月)時点のレギュラーガソリンの全国平均は169.6円で、8週連続の値上がり。前週からは1.5円アップだそう。地域差も大きく、レギュラーガソリンの平均が170円台後半の地域がいくつか見られるそうです。

値上がりの主な理由は、政府が元売り各社に支給している補助金が段階的に縮小されているため。9月まではこのまま値上がりが続く見通しだそうです。こう高くなると満タン給油をためらってしまう人も増えるかもしれません。

いや、もしかしたら毎回「一定量だけ」という方がよいのか――そうしている人たちは、どのような理由からなのでしょうか。

もちろん、圧倒的に多いのは満タン給油派です。乗りものニュースが2020年に読者アンケートを実施した際は、1006人のうち83.4%が「満タン給油」をしていると回答。駐車場などを運営するパーク24が2017年に実施したアンケートでは、約6割の人が満タン派でした。

逆にいえば、あえて満タンにしない人も少なくないわけです。

一定量だけという人の意見としては、「車両重量を抑えたい」「いっぱい入れると車が重くなって燃費が悪そうだから」といった意見が、乗りものニュースのアンケートでは見られました。

満タンの燃料の重さ、「気にするほどのものではない」という見方もあるかもしれませんが、たとえばガソリン30Lは、重量にして22.5kg、小学校低学年の子どもの体重くらいはあります。

グラム単位まで軽量化を図ってパフォーマンスを向上させているスポーツカーなどでは、確かに、少しでも軽くして走りを楽しみたいという考えもあるかもしれません。不要な量のガソリンは載せたくないという考えは根強くあるようです。

金額指定派は“ガマン”覚悟?

とはいえ、満タンで給油しない理由についてはやはり、お金のやりくり上の理由が多く見られました。「通常は満タン。高いときは金額指定」という人もいました。ただ、「金額指定」派と、「給油量指定」派とではちょっとした違いがあります。

●金額指定派の意見(例)
・ポイントの付与に合わせて
・今、金欠で…
・毎月ガソリン代を決めてるから

●給油量指定派の意見(例)
・1週間で使う量がほぼ決まっているから
・カードの支払い額を考えて
・給油するスタンドが10Lごとにポイントがある

ポイントの付与方法の違いのほか、金額指定派は、必要な分だけというより、一定額で乗れる範囲でやりくりする人も多いのかもしれません。

さらに、乗りものニュースのアンケートでは、それぞれ1回の給油で何円、あるいは何リットル入れるのかも尋ねています。結果は、金額指定派では「3000円」が45.9%で最多、給油量指定派では「20L」が46.2%で最多になりました。販売価格にもよりますが、量指定でもおおよそ3000円前後と考えてよいでしょう。

逆に、「満タン設定にして、3000円ちょうどや30.00リットルちょうどになるようにチャレンジしてます」という人や、「3.11時に給油に困った経験から」いざというときガス欠にならないよう常に満タンを心がけるという人も少なくないようです。

給油のイメージ(画像:写真AC)。