一軍での出場がない髙山は、現在二軍で打率.259、5本塁打という成績を残している(C)Getty Images

 各球団には実績があるにもかかわらず、チームの状態や監督の方針によって、スタメンに定着できない、一軍に上がれない選手は少なくない。とりわけ、阪神には「使わないのであればトレードに出してもいいのでは」と思われている選手は多く、積極的なトレードを提案する野球解説者もいる。現役時代にロッテで活躍した里崎智也氏が自身のYouTubeチャンネルで、阪神の”トレードに出してあげた方がいい選手”について語った。

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 まず挙げたのが糸原健斗の名前だ。佐藤輝明の不調によって出場機会は増えたが、「サトテルが上がってきたら用事ないじゃん」とコメント。佐藤の一軍昇格に伴い、今後は試合に出る機会は少なくなると予想して「今だったらいい選手が獲れる」という。セカンド中野拓夢が固定で使われており、出番がありそうなサードは佐藤の調子に左右されており、糸原の使いどころは難しい。他球団であれば即スタメンになるポテンシャルを持っているため、トレードとなれば実績のある選手を獲得できるのではないかという。

 次に2016年の新人王である髙山俊。里崎氏は「使わんやん。近本が怪我してもいかへんわけやろ」と話す。髙山は今シーズンの一軍出場はまだない。近本光司が離脱した危機的状況でもお呼びがかからないとなると、岡田彰布監督の構想には入っていない可能性が高い。とはいえ、二軍では現在、打率.259、5本塁打とまずまずの結果を残しており、新人王を獲得した実績もある。里崎氏も「ひょっとしたら細川みたいになるかもしれない」と口にしていた通り、二軍で眠らせておくにはもったいない逸材と言って良い。

 そして、3度の二桁勝利を記録した秋山拓巳を挙げる。「桐敷とか浜地とか及川とか村上もそうだけど、若手が出てきてる」と阪神の投手事情に触れ、32歳の秋山が割って入ることは容易ではないと語る。秋山は二軍で現在、リーグトップタイの6勝を上げ、リーグ2位の防御率3.74と悪くない。先発の枚数は多いに越したことはなく、秋山であれば他球団のローテーションに食い込んでくるはずだ。

 7月13日ヤクルトはキオーニ・ケラ、阪神はブライアンケラーとの契約解除を発表するなど、各球団が後半戦に向けて動きを見せている。トレードの機運も高まっており、今回紹介された3選手の動向に注目したい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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