「もったいない」の精神は、我われ日本人が後世に紡いでいくべき美徳のひとつ。そんな崇高な精神を宿したリユース業界の代表格であるハードオフ店舗にて、思わず目を疑ってしまう商品が発見されたのだ…。

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■このジャンク品、綺麗すぎる…?

今回まず注目したいのは、とあるツイッターユーザーが8日に投稿した1件のツイート

ハードオフ ジャンクTシャツ、先行販売!!」と記された投稿には、ハードオフ店頭に陳列されたTシャツの写真が添えられている。

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ツイート本文には「ジャンクTシャツ」とあるが、いずれのTシャツも非常に状態が良く、とても古着とは思えない。それもそのはずで、じつはこれらのTシャツはハードオフお馴染みの「ジャンク品」プライスカードをプリントした新品商品だったのだ。


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■ネットユーザーに馬鹿ウケ

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多くのハードオフヘビーユーザーは、こちらの白と緑を基調としたプライスカードを見ると、まるで「パブロフの犬」が如く、体が反応してしまうもの。

実際、こちらのツイートにも「何としてでも欲しい」「ジャンクT、かわいすぎる…」など称賛の声が相次いでおり、完成されたデザインと認めざるを得ないだろう。

しかし、いくらデザインに自信があるとはいえ、新品のTシャツに「ジャンク品」とプリントするセンスは、明らかに正気の沙汰ではない。

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そこで今回は、ハードオフを運営する「株式会社ハードオフコーポレーション」に詳しい話を聞いてみることに。すると、もはや「哲学の域」にまで達した、衝撃的な舞台裏が明らかになったのだ…。


■それにしてもこの社長、ノリノリである

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この他にも、様々なオリジナルグッズを展開しているハードオフ。これらの開発経緯について、担当者は「ほとんどのグッズが社長のインスピレーションにより製作されています。ジャンクTシャツは以前にも展開があり、2019年のモデルが最初になるかと思います」と説明している。

過去のモデルは今回とは異なり「黒い素材」を採用したもので、担当者は「ファンの方がご自作下さったデザインをお借りしました」「製作ロットは少なく、在庫が無くなったら終了、タイミングがあれば再生産、という形態でした」とも振り返っていた。

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今回の販売に際しては社長から「ジャンクプライスを模したTシャツなら、プライスカードそのものと同じ『白』が良いのでは」という意見があり、デザインが決定したそう。個人的にも「白」を採用したことで、「ハードオフプライスカードを巨大化させて着ている」感が、より強まったように感じられる。

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ちなみに、前出のツイートを投稿したのは、何を隠そうハードオフコーポレーション代表取締役社長・山本太郎氏なのだ。この社長、完全にノリノリである


■「ジャンクTシャツ」でとんでもないミスが…

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ハードオフユーザーからすれば、まさに「親の顔より見た」プライスカード。しかし当初よりこちらのデザインを採用していたワケでなく、徐々に徐々に洗練されて、現在のデザインへ至ったという。

なおハードオフは以前、こちらの「ジャンク品」デザインに関して、とんでもない「やらかし」をしでかした経験が。

担当者は当時の様子について「(黒の)ジャンクTシャツ制作の際、プライスカードの横線が消えてしまう印刷ミスに、発売直前まで気付けなかったことがあります」と説明する。

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確かにこれは、並べてみると一目で分かる大きなミス…だが、転んでもタダでは起きないのがハードオフ。なんと、こちらのミスプリント商品に関しては「ジャンクTシャツのジャンク品」ということでプライスダウン販売し、見事乗り切ってしまったのだ。

担当者からの「ファンの方にも笑って頂き良かったのですが、当時はとても焦ったのを覚えています」とのコメントがじつに微笑ましい限りであった。

こうした細かいエピソード1つをとっても、ハードオフでは「もったいない」精神の極致「ものを最後まで大切に扱う」という考えを、何より大切にしていることが分かる。

■これを着て歩けば人気者に!?

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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ

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