トッテナム・ホットスパーエヴァートン、ベシクタシュでプレーしてきた元イングランド代表MFデル・アリが、薬物中毒やうつ病を抱えていることを告白した。

若くしてイングランド代表の中心的な司令塔となった天才アタッカーであるが、この数年はなかなかピッチで結果を残せておらず、批判を受ける対象となっていた。

昨季はベシクタシュの練習を無断で欠席したとしてローン契約が打ち切りとなり、シーズン途中でエヴァートンへと送り返されるというトラブルもあった。

彼は今回「オーバーラップ」というプログラムでギャリー・ネヴィルによるインタビューを受け、メンタルヘルスの治療を受けていることを告白した。

デル・アリ

「これまであまり話していなかったが、皆さんに理解していただけるようないくつかの事件があった。

6歳の頃、よく家にいた母の友人から性的虐待を受けた。僕の母はアルコール依存症だった。そして規律を学ぶためにアフリカへと送られ、その後送り返された。

7歳の頃に喫煙を始めた。8歳の頃に麻薬の取引を始めた。サッカーボールの下にドラッグを持っていた。

9歳の頃、隣の家の男によって橋から吊り下げられた。そして12歳の頃に養子に出された。

それ以来、僕は本当に素晴らしい家族に養子縁組されたんだ。これ以上僕のために尽くしてくれることを求められないほどに。
僕は数年間睡眠薬中毒になっていた。エリックダイアーハリー・ケインが助けようとしてくれたが、僕は誰の助けも受け入れなかった。

全てに麻痺していた。ただ、それを乗りこえられたことを誇りに思っている。

僕は睡眠薬中毒になった。ただこれは僕だけの問題ではなく、サッカー界では想像以上に蔓延しているものだ。

我々のスケジュールにおいては、数日おきに試合があって、そしてトレーニングのために朝早く起きなければならない。アドレナリンが出ているので、時には睡眠薬を飲んで翌日に備える。

しかし、もしすでに頭の中のシステムが壊れてしまっている場合、これは体に悪影響を及ぼす。

僕は増大していた自分の問題やトラウマを抱え続けて、その感情に真剣に向き合ったことがなかった。すべてを自分で対処しようとした。

養子縁組先の家族は、涙を流しながら僕に『気持ちを話してほしい』と言ってくれたこともあるが、自分にはそれができなかった。数年間自分を見失い、ただ皆を追い払うのみだった」

少年時代に経験した過酷な環境、そしてサッカー界では若くして直面したハードスケジュールに対応するため、薬物中毒やメンタルヘルスの問題を抱えることになってしまったという。

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精神の治療のために先日はアメリカで6週間のリハビリプログラムを受けていたとのことで、デル・アリの状況はかなり深刻になっていたようだ。

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