昨年4月にチェルシーの暫定監督に就任したレジェンドのフランク・ランパード氏。低迷するチームでシーズン終了まで指揮を執るという難しい役割を快く引き受け、火中の栗を拾った。
しかしながらその2ヶ月間は非常に厳しいもので、チャンピオンズリーグではレアル・マドリーに敗れ、プレミアリーグでも驚くほど長い間勝利できなかった。
2022-23シーズンに6億6000万ポンド(およそ1174.3億円)を使って数多くの選手を獲得したものの、結局4人の監督をとっかえひっかえすることになり、12位という歴史的な失敗となってしまった。
今回フランク・ランパード氏がポッドキャスト『The Diary of a CEO』に出演し、昨季のチェルシーについて以下のように話していたという。
フランク・ランパード
「トレーニングをしていて、レベルが十分ではないことは分かっていた。レアル・マドリーを相手にするどころか、ブレントフォード戦でも結果を出すには十分ではなかった。
チェルシーに着いたとき、チームスピリットは見えたものの、団結力がなかった。悪いというほどではないが、エリートになるためにはエリートレベルの練習をしなければならない。
レアル・マドリー戦で勝つことができなかった瞬間に、チームはシーズン終了という雰囲気になってしまった。なんのためにプレーしているのかわからないという。それはチェルシーでは普通ではない。
チェルシーはなにかのためにプレーするべきなんだ。我々はあまり戦えなかった。それもモチベーションがダウンした理由の一つだ。
私がチェルシーに就任した時、すでに一部の選手はシーズンが終わっているようなものだった。だから『自分の将来はどうなるのだろうか』と考えている選手が多かった。
7ヶ月間もほとんどプレーしなかった選手。しかも4週間後には退団するかもしれないと考えている。
そんな選手をやる気にさせるのは本当に苦労するだろう。私とて彼らのモチベーションを上げるような魔法の杖は持っていないからね。
ただ、クラブがやろうとしている意図は間違いなくいいものだよ。自分もオーナーたちとはいい関係を持っている。
彼らはいい仕事をしたいという意志を持っているし、クラブを掌握して最高のものを作りたいと考えている。そのような心を抱いている。
良いことをしたいから、お金を使ったんだ。もし彼らがこの状況に対処しようと取り組めば、戦略は前に進んでいくだろう。エンソ・フェルナンデスやムドリク、マドゥエケらが成長して、このクラブでビッグプレーヤーになるのを見られると思うよ。
暫定監督としてやった仕事について後悔はまったくないよ。人々が私の6~7週間の仕事を批判したりするのならば、それも問題はない。
もちろん自分のキャリアの中でもっとも好ましい経験ではなかったが、いい経験でもあったし、そこから学んだこともあるからね」
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保有する選手があまりにも多かったためにモチベーションを上げられなかったこと、そしてCL敗退で目標を失ってしまったことが復活できなかった要因であるとのこと。
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