クルマの持ち主にとって虫は悩みの種。走行中にぶつかってくっついたものが、夏の日差しに焼かれ、ガンコに付着することがあります。これらはどう落とせばいいのでしょうか。

虫特有の「注意点」とは

夏になると虫が多くなります。クルマの持ち主にとっても虫は悩みの種で、走行中に無数の虫がぶつかってくっつき、さらに夏の日差しに焼かれてガンコに付着することも。クルマの車体色によっては、虫が好んでやって来るものもあり、朝起きてみると虫だらけでゲンナリすることがあるかもしれません。これらはどうやって落とせばいいのでしょうか。

洗車に詳しい業界関係者は「へばりついた虫を放置しておくのはクルマの傷みにつながります」と話します。虫のタンパク質が表面に付着すると、水や熱などで変性し塗装表面と一体化してしまうのです。これは鳥のフンも同様とのこと。

では、見つけ次第すみやかにきれいにするのが鉄則ということですが、どうやって取り除くのが正解なのでしょうか。まず最初にすることは「水でふやかす」ことです。

一気に落とそうと考えるのではなく、一匹分ごとに霧吹きや高圧洗浄機で確実に濡らし、タオルでふき取ります。ガシガシとこすってしまうと、クルマ表面のコーティングや塗装を傷つけてしまいます。また汚れの1センチ四方を集中してふき取るようにすることが、表面を傷つけないポイントです。

それでも取れない場合はクルマ用洗剤の出番です。市販の製品で、虫や鳥のフンに特化した洗浄液や掃除シートがあります。主にタンパク質やそれ由来のアミノ酸系を分解するもので、洗剤の成分が塗装などを傷めることもありません。

とはいえ、結局は「こまめにふき取る」ことがクルマにとって一番。それをしやすくするのがボディやガラス部にあらかじめ行うコーティングで、撥水作用とともに汚れを落としやすくする効果があります。

また、自宅に駐車する際はこまめにカバーをかけるなど、虫が極力触れないようにするのも一つの対策かもしれません。

虫が付着したクルマのイメージ(画像:写真AC)。